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三峰山岳会70周年によせて
荻原 健一

 早いもので、入会してから7年半経った。一つの組織に所属していた期間として考えると意外に長く実は2番目である。1番目は一応前職の会社(9年3ヶ月)だが、これを追い抜くのも時間の問題だろう。しかし、入会してから現在まで継続して会の活動に参加してきたかと言えば全くの逆であり、こんなに長くお世話になってこられたのもひとえに会の懐の深さ故であり本当に感謝している。他の会だったらとっくに首になっていただろう。
 入会したのは社会人4年目の春、結婚して半年くらい経ったころで、追われるように生きてきた自分の人生のなかでは、少し余裕が出てきた頃だったような気がする。しかしそれもつかの間で、すぐ一人目が生まれたのを皮切りに、5年間の間に3人の子供が生まれた。また入会してから、2度の転勤を経験。特に2度目の転勤先では、不本意ながら仕事漬けの日々を送ることになり、長期の音信不通会員となってしまった。それでも会から除名されることもなく暖かく見守って頂いた。その後転職して比較的時間に余裕が出来たこと、子作りもそろそろ手じまい感が出てきた事などから、最近はまたちょくちょく顔を出せるようになってきて自分なりの山の目標も持てるようになってきた。今回の企画で改めて三峰山岳会を振り返った時、実は自分の人生を振り返っていることに気が付いた。さまざまな世界の人間が、各々の人生を歩みつつも、この会を通して知り合い、お互いの生き方を否定せず、尊重する。心ならず会から遠ざかってしまうことがあっても、また戻ってくれば昔と同じように仲間になれる。素晴らしい会だと思う。これからも自分の人生を重ね合わせながら、この会に関わって行きたいと思う。


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