トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ314号目次

阿弥陀岳北稜
橋岡 崇史

山行日 2003年12月20日~21日
メンバー (L)荻原、山口、橋岡

 集合時間は24時であったが、それにも遅れてしまった。金曜の夜は忘年会で、帰宅は10時半過ぎ。パッキングは大体すませてあったが、食糧を買い出しに行かなくてはならなかった。12月の金曜は飲み会が多い。山もまた多い。必然的に初日は調子があがらない。
 集合場所が新宿西口なのは救いだった。山口氏が小金井から山と逆方向にはるばる車を運んできてくれたのだった。アリガトゴザイマス。
 今回は私にとっての初めての雪稜なのであった。でも不安はなかった。例会募集の欄に「雪稜入門ルート。入門者きたれ!」と書いてあったから。だが後から訊くと、荻原氏はそんなこと書いた覚えはないと言う。恐るべし三峰である。
12月20日(土)
 PAで仮眠して美濃戸口へ。今日の行程は行者小屋までなので、楽なのである。美濃戸口から1時間くらいの美濃戸山荘で休憩。ここは休憩がタダであるばかりか、お茶と野沢菜を出してくれるのだ。でもたいていの人はそれでは悪いからと何か買っていく。つまりそういうところなのだが、でもありがたいですよね。私は帰りにホット牛乳を買うつもりでいたが、売り切れてしまっていたのは残念でした。
 行者までの道すがら、小屋まであと10分!と山口氏が言ってから30分もかかってしまった。騙されてしまった。疲れがでてしまったのだった。
 到着すると寒かった。雪もちらつき、天気もなにやら悪化の予感。明日の偵察に行ってみようとの予定もどこへやら。テントの中に閉じこもり、弱気な言葉が飛び交う。明日は一般ルートかなぁ・・・・・・僕もその方がいいかなあ・・・。
12月21日(日)
 早起きする気分になれなかったのに、周りからビナのちゃらちゃらする音が聞こえてくる。テントを出てみると。あれーーーっ、快晴ではniceか。一気に気分はON。こういうのって快感。
 出発は遅かったけど、前のパーティーのトレースを辿ってゆくと、北稜の取り付きで丁度追いつくという理想的な展開。そのパーティーは4人。初心者がいるものでどうぞ、いえいえうちの方も初心者なのでどうぞ・・・・・・と譲り合っていたが、別の取り付きからほぼ同時に登り始めた。阿弥陀岳のルートで一番易しいルートということで、私でも大丈夫、登れました。時折振り返り景色に見とれながら、写真を撮る余裕も。わずか2ピッチで終了。でもその4人パーティーはなぜか敗退だったのです。フ・シ・ギ。
 阿弥陀岳に登って眺めを堪能した後、タフなおじさんと一緒に途中まで下る。おじさんは鞍部から行者小屋までまっすぐに降りていったが、我々は文三郎尾根まで登り返してから、行者小屋へ。途中、赤岳主稜に登る人を見物。帰りも温泉に入れた。
 ということで、順調すぎるくらい順調なはじめての雪稜でありました。天候にも恵まれた素晴らしい1日でした。また来たいものです。

やったネ! 阿弥陀頂上から富士を遠望
〈コースタイム〉
12/19 0時 新宿駅西口集合
12/20 美濃戸口(8:00~8:30) → 美濃戸山荘(9:30~10:00) → 行者小屋(12:30)
12/21 行者小屋(7:20) → ジャンクションピーク(8:30) → 阿弥陀山頂(11:00) → 行者小屋(12:40~14:20) → 美濃戸口(16:50)

トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ314号目次