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三峰山岳会創立70周年特別企画
山ヤのかあちゃん アンケート

 三峰には会員同士で所帯を持ったカップルが結構いる。結婚後もずっと会に留まっている組も少なくない。それが山岳会としての三峰のキャラクターの一面ともなっているのだろうが、三峰が縁で結ばれたカップルは退会した組まで含めるとかなりの数にのぼるのではなかろうか。
 普段の山行や飲み会でそういう人(たいていはダンナ側だが)の家庭の話を聞いていると、連れ合いが山ヤ出身だと、そうではない家庭とはどうも違う事情がありそうだ。
 そーゆーのって、ケッコー興味を引かれますネ!
 山ヤの夫婦には連れ合いが山を知らない場合とはまた別の苦労がありそうだし、山ヤ同士ならではの利点もあるのではないか・・・。興味を引かれる側としては、普段酒がはいっても口ごもってしまったりちょっと聞きにくかったりする部分がどーなっているのか大いに知りたいと思うわけです。
 そこで、編集部としては、普段連れ合いの陰になっているもう一方の側に光を当て、「三峰創立70周年特別企画・ダンナの居ぬ間にナンとやら・この際だから言っちゃうわよ・壮舌!山ヤの母ちゃんぶちかまし座談会」の企画を考えました。
 すっごくおもしろそーでしょ!
 だがしかし、この企画に不穏な空気を感じ取った抵抗勢力からの必死の取り下げ要求により本案は棄却、スッタモンダの末、以下のようなよりまろやかでソフトランディングが可能なアンケートを実施することと相成りました。冷静に考えてみれば、山を楽しめるのも平和な家庭があったればこそ、なのでありますね!
 アンケートは2003年10月下旬から12月中旬にかけて今年度の会員会友名簿にある全三峰カップルの夫人に対して行ない、11名から回答を得ました。10の質問に答えていただき、ここでは質問毎にまとめてあります。回答は基本的にお寄せいただいたそのままの形で載せてあります。これらから山ヤの家庭の風景がどう浮かび上がってくるのか、それは読んでのお楽しみ!

(山ヤの母ちゃん担当: 服部寛之 記)
お答えいただいた母ちゃん方(敬称略)

お名前結婚してから
ペ・レ35年目
ちびまる子30年目
由季子29年目
兆子23年目
久美子21年目
更年期のオバチャン17年目
京子15年目
三文キック15年目
直子15年目
YUKO14年目
ちっぷ10年目

ご協力ありがとうございました!
1. 結婚前、または新婚時代、ご主人と行った山行で最も印象深い山はどこですか?
* 妙義山 (ペ・レ)
* 飯豊山 (ちびまる子)
* 結婚前の槍ヶ岳の北尾根。新婚時代、夏の飯豊連峰縦走と出羽三山。 (由季子)
* 米子沢~巻機山 (兆子)
* トムラウシ~大雪山 もう一度、行ってみたいナ~ (久美子)
* 昔のことなので覚えていません。 (更年期のオバチャン)
* 本当に物忘れが激しくて覚えてないのです。 (京子)
* 南アルプス甲斐駒 (三文キック)
* 1987年 穂高 夏合宿 この合宿で夫と知り合った。つまり、この合宿に参加していなければ・・・・・・プププ (直子)
* 結婚前 根子岳の山スキー 新婚時代 鳥海山 (YUKO)
* あまり記憶にありません。 (ちっぷ)
2. ファミリー登山で行った山で、いちばん想い出深いのはどこですか?
* 子供達が3才5才の時初めての沢登りでゆずり葉窪です。 (ペ・レ)
* 高尾山 (ちびまる子)
* 槍を目ざして、一度は台風で途中下山(92年8月燕岳~西岳~上高地)。二度目は逆方向から(93年7月、双六、西鎌尾根を通って)チャレンジした槍ヶ岳です。 (由季子)
* 家族4人ではまだ行った事がありません。 (兆子)
* 蝶ヶ岳~常念岳~大天井岳~燕岳~中房温泉(温泉に入りまくった)、長女佑子小6の夏休みに・・・、妹の菜穂子は小4でした。 (久美子)
* 93年8月栗駒山と98年3月天神平の雪洞に甲乙付けがたい。
栗駒山: 登り始めに夫とはぐれてしまい、一人を背負子でおんぶし他2人の子どもを歩かせて登りました。夫とは9合目辺りで合流。頂上からの景色は最高でした。
天神平: 入山日はいい天気、翌日は猛吹雪。早々に撤収してゴンドラで下山したものの、5歳を連れてのゴンドラまでの何十mかは死ぬ思いでした。 (更年期のオバチャン)
* 北海道に来てから上の息子が3~4才の頃黒岳・赤岳に登ったくらいなので。 (京子)
* 想い出作る程行ってないのでありませ~ん。 (三文キック)
* 筑波山 もう、ここしかないでしょう。ここしか行ってないし。  (直子)
* 鳥海山の山スキー (YUKO)
* 妙高、火打 (ちっぷ)
3. これまで家族との生活の中で、夫婦ともに山の経験があって良かったと思ったことがありますか? あるなら、それはどういうことですか?
* 不要な心配をしなくて済むこと。 (ペ・レ)
* どんな安旅館に泊っても天国のように思うこと。飾らなくてよかったこと。 (ちびまる子)
* 第一に、子育ての中で、私達が他人まかせでなく(例えばスポーツクラブとかスクールとかでなく)自分達で教えられること、"山登り"があるって素晴らしいと思いました。山登りって、生活丸ごと背負って行くものだから、生活丸ごと教えられる。子供達が自然との出会いに感動している様を眼のあたりにして私達も沢山の感動をもらいました。
第二に、夫婦に共通の話題のあるのも良い事ですし、山を通して共通の友人のいるのもとても良い事です。 (由季子)
* 結婚して10年間子供がいなかったので、二人で登山が出来た事。 (兆子)
* 「おやこ劇場」という団体の活動で、キャンプや子どもたちをハイキングに連れていったりする時に役立ったナ~(今でも・・・) (久美子)
* 地震などの天変地異が起きたとき、サバイバル生活に適応しやすいかも。車に米、水、テント、酒など山道具が常備されているのを見た友人に「サバイバル家族」とあだ名を付けられました。 (更年期のオバチャン)
* ファミリーキャンプの時 (京子)
* 夫の山行内容が大体分かるという事につきるでしょう。+(プラス)、行きたい気持ちは理解できる。 (三文キック)
* 山のドキュメンタリー番組があれば(その他自然界の番組)共通で見られる。(他は趣味合わない) (直子)
* 仕事柄残業が多いが、帰宅すると夕食が出来ている事。 (YUKO)
* ある。趣味が同じだから。 (ちっぷ)
4. 逆に、山を知らなければ良かったと思ったことがありますか? それはどういうことですか?
* ありません。 (ペ・レ)(由季子)(久美子)(京子)(YUKO)(ちっぷ)
* 妙に(価値観が)・・・タフなこと。人間が生活するうえで何が一番大切なことかを見失わないことを知っているがゆえに、女性としてかわいらしくふるまえないこと。 (ちびまる子)
* 主人が一人で山に行った時、家に帰って来るまで心配な事。 (兆子)
* 時々思います。夫の山行帰りの後始末(コッヘル洗いやテント干し)に思い切り苦情が言えたと思います。知っているだけに何も言えず、黙ってびしょ濡れの臭いテントを干しています。 (更年期のオバチャン)
* それは矢張り恐い山へ行く時です。+行きたい気持ちが理解できないからもっともっと責めたてまくれるんだろうナァ。 (三文キック)
* こんなに山を見たい! 行きたい! と思うこともなかった。リフレッシュしたーい!!! (直子)
5. お子さんが山をやりたいと言い出したら、どう対応しますか?
* 残念ではありますが、言い出しませんでした。 (ペ・レ)
* 好きにやらせます。 (ちびまる子)
* 勿論OKです。 (由季子)
* 勝手にして下さい。 (兆子)
* どうぞ、保険に入ってね、と言います。 (久美子)
* 装備はほとんどあるので、お金はかからない。「行けば良いんじゃない」と言います。後は本人しだい。 (更年期のオバチャン)
* 子供の自主性に任せる。 (京子)
* 周囲に迷惑をかけないのであれば、反対はしません。 (三文キック)
* 山を見ながら成長してほしい。山小屋に住み込みで働いてもらいたいくらいだけど、肝心の当人たちはアニメにはまっている。 (直子)
* かまわない。いってちょーだい。ついでに、いっしょに行ってもいいかな? (ちっぷ)
6. 山で培った技術や経験で、日常的に役立っていることがありますか? あれば、具体的にお書きください
* 体力、忍耐力がついたことです。 (ペ・レ)
* 防寒対策や旅行やアウトドアーに向かう時の支度の早さと手ぎわ良さ。 (ちびまる子)
* 旅行に出掛ける時、バックに荷物を詰めるのが上手いこと。 (由季子)
* 子供会の会長になった時リクレーションを何をしようかと迷ったのですが、二人とも山歩きをしていたので、子供達には不評だったのですが、ハイキング出来た事です。 (兆子)
* 質問3の答えと、バレーボールのネット張りでロープを結ぶときなど(ママさんバレーやってます)。 (久美子)
* 今村さんから教わったルートファインディング? の方法。地図の上で自分の現在位置は「ここ」と確定しないで「ここだろう」位にとどめ、疑いの余地を残しておく。間違っていた時に気づき易い。考え方が役にたっています。方向音痴は天性のものらしく改善されません。 (更年期のオバチャン)
* 歩けば必ず到着すると云うしぶとさを身につけた事。 (京子)
* 料理で手を抜く事。
外で空を見ながら用を足す事。
マンションの6階に住んでいても、火事の時に懸垂で脱出する自信がある事。
素顔で外を歩ける。 (三文キック)
* 子供の水筒のひもがほどけやすいので「テープ結び」で持たせている。
カセットコンロで鍋をしていた最中、カセットボンベのガス切れで、EPIで対応したこと。
子供が小さい頃、三輪車にシュリンゲを付けフラフラしないように軌道修正したこと。 (直子)
* 料理&買出しが出来る。 (YUKO)
* となりのうら山の草刈り。急すぎて大変。この前はハーネスをかしてあげました。 (ちっぷ)
7. いちばん得意なキャンプ料理(天幕料理)は何ですか?
* 山へ行った時は夫がやってくれますので、私は手出しをしません。 (ペ・レ)
* とん汁系です。 (ちびまる子)
* 得意な家庭料理はあるけれど、キャンプ料理はここ7~8年していないので・・・。 (由季子)
* ダッチオーブンで焼く魚のかぶと焼き、と言ってもこれは主人がします。焼き鳥、キャンプの定番です。キャンプに行かなくても我が家の庭では野外料理を時々しています。 (兆子)
* 特にないです。 (久美子)
* キャンプ料理は夫の役目なので私は補佐です。しいて言えば夫に気持ちよく作らせること。 (更年期のオバチャン)
* 特になし。 (京子)
* ペミカン作り。チョットちがうか・・・。 (三文キック)
* あーッ、料理、下手だからないっ!! (直子)
* チーズフォンデュ (YUKO)
* ふだんの料理もおぼつかないので・・・、う~ん、なやむ・・・。 (ちっぷ)
8. 今いちばん行きたい山はどこですか?
* 穂高で、涸沢音楽祭の日に登りたいです。 (ペ・レ)
* 秋の北海道の山々 (ちびまる子)
* 体重が増えて、山道が苦手になって来たので、考えられません。強いて云えば、日光の鳴虫山。(帰りは日光で美味しいもの食べて来ようっと) (由季子)
* 雲ノ平 (兆子)
* 仙丈岳(まだ行ってない)
大雪山(トムラウシのなきうさぎにもう一度会いたい)
飯豊連峰(一度行ったけど、ずーっと悪天候) (久美子)
* 気持ちだけなら、新緑の時期の白毛門 (更年期のオバチャン)
* 登山する状況から離れて約15年、体重も同じ位増え、恐ろしくて登山なんて考えられない。あえて挙げるなら1~2時間程度の子連れハイキングができる山。旭川では嵐山。 (京子)
* 黒部 (三文キック)
* 甲斐駒。尾白川本谷で落石にあい、頂上まで行けなかったので、当時のメンバーで同じコースを行きたい。 (直子)
* 尾瀬 (YUKO)
* どこでもいいです。のんびりできて、風景の美しい天国のようなところ。 (ちっぷ)
9. 向こう1年間家庭の束縛から解放されて自由に何でもできるとしたら、何をしますか?
* おもいつきません。 (ペ・レ)
* 何というすばらしいテーマでしょう!! やりたいことがいっぱいあって何をしたらいいのか・・・。とりあえず、山のみえる山荘でくらしたいです。本を読んだり絵を描いたり、山を散策したり・・・、夢のようです(笑)。 (ちびまる子)
* 旅行と絵を描くことと読書三昧。 (由季子)
* 自宅にいて自由にしているので特別ありませんが、朝遅くまで寝て上げ膳・据え膳で食事をしたい。世界中のビールを飲み歩きた~~い! (兆子)
* 家庭の束縛は現在も全くなく、毎日好きなことをしている(仕事を含めて)ので自由なのですが・・・。もし、仕事が休めたら1ヶ月間のんびり山小屋で生活してみたいナ。そうだ 屋久島に行ってみたい! (久美子)
* 土日の朝、10時ごろまで寝てる。
時間に関係なく本を読む。
友達を誘って旅行に行く。
思い切り仕事のための勉強をして仕事をする。 (更年期のオバチャン)
* どっぷり家族のしがらみにつかりすぎ、その自由さを満喫できるか自信なし。又、やりたい放題できる財力もないとすっかり夢のない(?)現実にはまってます。ダイエット、軽スポーツ、実家へ親孝行をかねた訪問(1ヶ月位)。 (京子)
* 勉強と長期旅行とコンサート聴きまくり。でもお金もない。 (三文キック)
* ブータン、もしくは木曽で生活する。
山を眺めながら露天風呂に入り気ままに旅をしながら過ごしたい。(お金があればの話) (直子)
* 太平洋の小島でのんびり生活する。 (YUKO)
* 某学院にはせ参じ、ボランティアとして農作業にいそしみます。 (ちっぷ)
10. 山に関してご主人に要望したいことがありますか? それはどんなことですか?
* 個人山行が多いので例会へ参加してほしいと思っています。 (ペ・レ)
* 山に行けなくなって同情しますけれど・・・納戸に収まれないほどの山道具を処分したからって・・・文句をいわないで下さいませ。m(__)m (ちびまる子)
* 体力も落ちて来て苦労しているみたいだけれど、主人の幸せが私の幸せです。事情が許せる限り、幾らでも出掛けて下さい。 (由季子)
* 登山はあまりしてないのでどうでもいいんですが、キャンプ道具がやたらと多くなり困ります。 (兆子)
* 体力に不安があるのか、興味がうすまってしまったのか、ぜんぜん行ってないですねー。山道具が泣いてるかも。少しずつ再開してみたら? (久美子)
* 山に行くのに反対はしません。でも、子どもの学校行事のあるときは見てやって。私はもうフォローしません。これは山に関してではなく子どもに対しての姿勢の問題かも知れませんね。 (更年期のオバチャン)
* 特になし。今現在、主人は山へは登っておらず、夏はマラソン、冬はXCスキーです。しかし最近仕事がいそがしくそれもままならぬ状況です。以前は休日は主人不在の母子家庭のようでしたが、今はいても仕事がいそがしく透明人間状態かな。 (京子)
* 今となっては特別ないけど。山へ行く日程が決まったら即教えてくれないと困ります。それと、どうせなら下山日もお夕飯は食べて帰宅してくれると助かります(食べるか否かわからないとこちらも用意に困ります)。それと、自分ばかり泊りで留守するのに私がタマに休日の夜出かけるだけですっごくイヤ~な顔するのやめて下さい。もっともっとあるけどホンネを全て書くと離婚になりかねないのでここまでにしておきます! (三文キック)
* 言えない。 (直子)
* 無。 (YUKO)
* ありません。どんどん行って。すきにしてちょーだい。 (ちっぷ)
(とりまとめ 服部寛之)

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