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70周年記念 三峰神社集中参拝
妙法ヶ岳経由ルート
服部 寛之

山行日 2003年10月26日
メンバー (L)服部、天内、渡部

 三峰神社が鎮座する山は地図には「三峰山」と記されているが、三峰山というピークはなく、本来は三峰神社奥宮のある妙法ヶ岳とその南につづく白岩山・雲取山の三山を指す、と本にある。白岩山・雲取山の二つは以前雲取から三峰神社まで縦走したときに踏んだが、縦走路から北に外れている妙法ヶ岳はまだだ。これは三峰会員としては片手落ち、いや、片足落ちではないか。ここは是非とも妙法ヶ岳にも登って三座完登を成し遂げねばならないとかねがね思っていたが、久々に復活した三峰神社参拝の行事はちょうど良い機会なので、この際実行に移すことにした。登る経路はいくつか取れるが、神社参拝の集合時間に間に合わせねばならないという言い訳をくっつけて最も安易な神社駐車場からの往復にしたところが我ながら情けなくもなくない。だが、越前屋さんのように麓からヤブ漕ぎというのは思いつかなかった。(負けた。越前屋さん、アッパレです!)
 当日は朝08:15に西武飯能駅で待ち合わせ、服部のクルマで神社下の大駐車場まで一気に上がる。飯能から1時間位で来られるかと思ったら、道はすいていてもけっこうクネクネで2時間近くかかってしまった。駐車場は村営で、入口で普通車は五百円を支払う。まだあまり台数は停まっていないが、ぐるっと見たところ知っているクルマはなさそうなのですぐ支度をして程なく出発。
 駐車場の階段を上がって雲取山への縦走路に入る。縦走路は広く一級国道のようで迷いようがない。てれてれ歩いていると、間もなく左手に鳥居がでてきて、ここが妙法ヶ岳への分岐である。分岐からしばらくは1350mピークの北側を捲く平坦な道がつづき、捲き終わったところで妙法ヶ岳へと延びる細い尾根道に合流する。合流点には東屋があり、尾根の入口には大きな鳥居が立っていた。東屋から右へ折れると霧藻ヶ峰方面へ向かう道だ。鳥居の辺りからは谷を隔ててきれいに紅葉した霧藻ヶ峰の北斜面が眺められたが、両手でこしらえた画面を覗きながら天内氏曰く、
「いい紅葉の景色を撮ろうと思っても、ああいう風に道路の白い線が画面を横切ってしまうことが多くて残念なんですよねェ」
「まったくそうだよなぁ」
と言いながら自分達も同じような道路をスイスイ上がってきたことは棚にあげておく。ちょうど目の前には一本のもみじが逆光に浮かんでいてうつくしかった。
 尾根上のアップダウンを繰り返し、最後に急な階段につづく短い鎖場をのぼりきると妙法ヶ岳の狭い頂上だった。中央に石組みの一段高い奥宮がデンと座っている。その脇は絶壁の岩で、そこからは西~北の方向に秩父の山並みが広がっていた。左手に和名倉山の大きなスカイラインが空をくぎり、その右奥に両神山が特異なぎざぎざの稜線を見せている。狭いので交代で展望を楽しむ。当初はこの山頂でゆっくり行動食でも食べながら越前屋さんが上がってくるのを待とうかと思っていたが、数名の先行パーティーが弁当を広げだし、更に後から別パーティーがやってきて座る場所もなくなったので退散することにした。それにしても、先ほど尾根の途中から眺められたこの頂上は絶壁で守られているように見受けられたが、越前屋さんはいったいどうやって登ってくるつもりなのか・・・。怪物くんなら一発で頂上まで手が届くのだろうが・・・などとチラッと思う。
 先ほどの尾根入口の鳥居まで戻り、今度は違う道を行こうという渡部氏の意見で霧藻ヶ峰への道に入る。地図ではすぐ先で縦走路と合流しているのだが、道はピークを捲いておらず直下まで登るので息が切れた。あとは縦走路を駐車場まで戻った。戻ると頃合よく集合時間の1時だった。往復2時間半ほどの軽いハイキングだった。そして、だいぶ台数が増えた駐車場で広瀬夫妻と金子会長に会い、クルマに荷物を置いて拝殿へと赴き皆と合流した次第。

寛保元年(1741)創建 三峰神社奥宮

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