トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ315号目次

八ヶ岳・横岳西壁小同心クラック
荻原 健一

山行日 2004年3月27日~28日
メンバー (L)荻原、小幡

 2月28~29日の小幡さんが例会で企画した「小同心クラック」に参加したが、悪天の為、大同心基部より先には行けず敗退となった。昨年10月の一ノ倉中央稜(個人山行)の事故以来、敗退が多いので厄払いの意味も込めて今回再度同じメンバーで再トライすることになった。
3月27日
 夜勤明けの小幡さんに合わせて、午前10時の特急で茅野へ向かう。バスで美濃戸口まで行き、赤岳鉱泉までいつもの道をゆっくり歩く。サングラスを忘れてあせったが、美濃戸口の山荘の優しいおばさんが、笑顔で貸してくれて大いに感謝。赤岳鉱泉到着は16時前くらい。今日は当然のことながら、歌は禁止なので、ビールと中華のつまみを食っておとなしく眠る。
3月28日
 実は記録をとっていないので、あいまいだが、確か5時頃懐電歩行で出発。すぐに硫黄岳への登山道と大同心への分岐となり、大同心方面へと向かう。数分で沢地形から進行方向左に向かって大同心稜にのっかるはずだが、トレースは大同心沢伝いに付いている。そのうち左の大同心稜に向かうトレースが出てくるだろうと思ってそのまま登るが、ついに大同心大滝直下に出てしまう。アイスクライミングの用意はしてきていないので、50メートル程戻ったところから、強引に左に取り付き大同心稜に乗るが、ラッセルが結構厳しかった。ここから大同心基部まで行き、基部直下を右から回り込むようにして小同心クラック取付へ。取付付近でウロウロしている間にガイド山行の二人連れに抜かれる。丁度キジを打ちたかったので、まあいいか。キジをしながら、先行パーティのルートを確認。なかなか気分がいい。
 1P目は荻原リード。フェイスを左上気味にチムニー目指して登る。ピッチグレードは4級だが、ホールド豊富でアイゼンでも登り易い。
 2P目は小幡さんリード。4級。出だしややかぶり気味で難しい。後はチムニーで引き続きホールド豊富。
 3P目(4級)荻原リード。左からも右からも行けるが、左の狭いチムニーはザックが邪魔で入れない。体を出すと、高度感がありちょっと怖いので、右のフェイスから行く。右もピンがあまりないので慎重に行く。10メートル程で肩に出る。
 4P目(3級)小幡リード。右から巻いて小同心の頭へ。
 横岳頂上直下は3級程度だが、念のため1Pザイルを出す。
 横岳頂上には10時頃着いた。硫黄経由で赤岳鉱泉に下り、帰路についた。天気にも恵まれ、なかなか充実した山行だった。

〈コースタイム〉
赤岳鉱泉(5:00) → 小同心基部(7:30) → 横岳(10:00) → 赤岳鉱泉(12:00)


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ315号目次