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年頭の所感
宮坂 和秀

 三峰山岳会も去年の十月を以って二十九才に達した。云い替えて見れば三十周年を迎えた訳である。一と口に三十年とは云っても、それは長い年月である。会員諸君の大部分が三十才になっていないからだ。現在迄の登山の中期から始まって細々ながら続き、途中には戦争やら何やら多難が続き、太田晃氏、横関真人氏等の先輩各氏の努力によって会は発展して来た。
 人間の三十才と云えば働き盛りである。会も三十才を迎えた訳であるから大いに発展しなければならない。会員の数も百名にあと少しと増加した。数が多いから良いのではない。要は会員の質である。会が発展するためには会員個々の質の向上が大切である。その為には諸君のたゆまざる努力を要望する。
 私は昨年の暮近く勤務先が変ったので、会員諸君には申訳けないが、委員長として活躍が出来なかった。その埋め合わせと云う訳ではないが、今年こそは大いに活躍して会の発展のために侭したいと、年頭に当り感じた次第である。どうか諸君のご後援をお願いしたい。

昭和38年1月25日発行
岩つばめNo.166 掲載

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