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集中山行・谷川岳
その2 赤谷川本谷~谷川岳
藤井 和義

山行日 2004年7月24日~25日
メンバー (L)藤井、高木(敦)、越前屋

 憧れの赤谷!と言うよりも噂の赤谷川にやって来た。川古温泉を出発して林道を1時間半と山道を1時間歩き、毛渡乗越への徒渉点で入渓となった。大きめの岩が多くダイナミックな川である。先行パーティーが沢登りの身支度をしている。我等も準備に取掛かるが、彼等と出発が重なるのを避けて、ゆるりと時を過ごす。今回のメンバーは、経験豊富な2人を迎えた曲者三人衆である。赤谷川では、何かが起こるという専らの噂だが、我等曲者三人衆で立ち向かえば、何とかなる筈である。
 さて、マワット下ノセンに到着である。迫力のある滝を見やって左から巻いた。ルンゼを少し登って右へのかすかな踏み跡をトラバースぎみに辿ると、ほどなくして滝頭に出た。そこから少し歩いた所で左の斜面の高みに先行パーティーの姿があった。彼等は大高巻を強いられた様である。この時点から三人衆が先行することとなった。すぐにマワットノセンに到着だ、ここも立派な滝であるが、当たり前の如く左から巻いた。兎にも角にも明日の12時に肩の小屋に集中しなければならないのである。そして、やって来ました巨岩帯。ここに関してはルートを間違えると、思った以上にタイムロスしてしまうからと、忠告されていたので慎重に視野を広げて進む! 二箇所のチムニー状をツッパリとショルダーで通過して巨岩帯を終了した。振り返れば、ケッコウ楽しめた所だった。次は裏越ノセンである、ここも左のルンゼに取り付いて、上部で右へトラバース後下降して巻き終わった。そこから少し行ったところが日向窪である、ドウドウセンを望むことは出来ないが、巻きルートとして日向窪を登り、約1時間でスラブ帯を見下す地点に到着、草混じりのスラブを下降すると広い河原に出る。少し行った所に絶好の幕場を見つけて、今日の行動を終えてしまった。まだ2時半である。後で悔やんだのだが、明日の行程を考慮すれば、もう2時間くらい先まで行っておけば良かったなと全て私の判断ミスであった。しかし、この山深い地での広く明るい河原に身を置ける幸福感は何とも言えないものがあった。明けて25日、引き続き天気も良さそうである。7時に出発して12時に集中の予定であるが、当然ユッタリしている時間はない、困難な場所のないのが救いである。1時間半位歩いて、行手遥か彼方にオジカ沢ノ頭付近が見えたら、三人衆思わず「マイッタナー!」 それから歩きに歩いて最後に笹薮漕ぎを少々でやっとオジカ沢ノ頭のチョイ手前の登山道にでた。ここから45分で肩の小屋まで登って行かなければならない。年齢以上に元気なE氏がかっ飛び、T女史が続く、年相応の私はトロリンで12時半の集中でありました。


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