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集中山行・谷川岳
その3 蓬峠~茂倉岳~谷川岳
室橋 祐子

山行日 2004年7月24日~25日
メンバー (L)田中(恵)、川崎、室橋

 私達、「土樽→蓬峠→茂倉岳→谷川岳縦走隊」は、土樽駅10:15の集合前に水上駅で出会い、そこからすでにルンルンと盛り上がっていたようだ。好天に恵まれ、早く歩きた~いと気持ちが急いていたのか。土樽駅で身支度を整え、いざ出陣!したとたん、息が苦しくなるような猛暑! 早く日陰、日陰と唱えるように単調な砂利の林道を進む。リーダーが「今日は熱射病に気をつけて上手に水分を取りながら行きましょうね」と注意をくださる。登山道に入り、道端に色艶やかな紫陽花がまだ咲いており、そのひと際の美しさに「やっぱり東京とは違うー!」と3人の心が弾んでゆく。何でもウレシクなる私達・・・(暑さのせい?)途中、小さな沢があり、小休憩。水が近くを流れているだけでちょっぴり涼しくそして美味しく食することが出来た。
蓬峠から  その後、ジグザグの登りは日も少し陰り、快調なピッチで進み始め、もう少しで蓬ヒュッテというところで事前に服部さんからご教授いただいた通り、明日の分の水を汲み、「もうここなら飲みすぎても平気よね?!」などと言いながら水をグビグビ飲む、その美味しかったこと! 5分ほどでカワユイ蓬ヒュッテが見えてきて、もう着いちゃうわねというところで雨が降り始めたが、濡れずにラッキー!な到着は14:20であった。
 蓬ヒュッテは小さいながら中はしっかりそして清潔に整っており、お茶をすぐ出してくれてゆっくりしながら雨音を外に聞くことが出来た。しばらくザーッと降っていたが、少し止みかけた時外に出てみると、辺りは白くもやっていた。新潟市内から来たテント泊の方に「土樽駅の近くで木が死んでいる一画はありませんでしたか?」と声を掛けられ、話を聞くと、関越の排気口があってその周りは木が皆枯れてしまっているのだとのこと。どんよりと気持ちが沈んでいった。既に都会の動脈となった関越道の犠牲・・・何ともいえない気持ちになる。
 ヒュッテに戻り、17:00の夕食、たまねぎの入ったトマトソースかけグリンピースご飯、マカロニサラダ(昨秋行った方も同じメニューだったそう)、ちなみに朝食はご飯、お味噌汁、漬物海苔などだった。夕食後は、同宿の方々の早々の睡眠に同調してか20:00前には寝てしまった。

咲き乱れるわたしたちと花よ! 25日朝5:00朝食、期待の晴れ模様に、宿の主人が「今日は暑くなりますよー。水は5リットルは要りますねー」などと夫婦連れに言っているのを聞き、5:40の出発となった。今日のコースはルーム後の飲み会で何人かの方から「この時期はお花が最高だよ♪」と言われていたので、私達にとっての核心部である。雨でグチュグチュの登山道、ビチャビチャでズボンにまとわり付く笹を跳ね除けて、期待でワクワク、ガンガン進む。でも何故か頭の上は常に熱射、遠方はガスっているという状況であった。そしてついに、『登山道両脇がお花畑だらけ』となる! ここでお花博士のリーダーがお花の名前をすべて教えてくださった。(多すぎて書けません、ホント)秋のお花ももう咲いており、極楽とはきっとこのようなのでは?と思わされる可憐でたおやかな光景に3人とも素晴しい気分を味あわせてもらう。雲が少しでも出れば、1時間でも遊んでしまいそうであったが、集中しなくてはならないので、何故か時折「もうとー」と叫びながら先へ進む。小さな直登を数回、見晴らしの良い素晴しい尾根歩きを十分に楽しんだ後、人だかりが見え、オキの耳に到着。それまではずーっと3人だけの道中であった為、あーもう終わってしまうのかとちょっぴり淋しいような気分だったが、トマノ耳で皆の到着を待って小休憩。肩の小屋に到着すると、三峰の方が窓から手を振って迎えてくれ、集中のうれしさが込み上げた。全員揃ったところで、ビールとマチガ沢で取れた(?)スイカで集中山行完了の乾杯となった。同行、集中してくださった皆様と自然に感謝しながらの心地よい下山となった。

〈コースタイム〉
24日 土樽(10:20) → 蓬ヒュッテ(14:20)
25日 蓬ヒュッテ(5:40) → 武能岳(6:35) → 茂倉岳(8:50) → オキノ耳(10:40) → トマノ耳(11:00) → 肩の小屋(11:30)

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