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集中山行・谷川岳
その6 天神尾根~谷川岳
金子 隆雄

山行日 2004年7月24日~25日
メンバー 金子

 2月に足を怪我して以来半年振りの山行になる。まともに歩けるかどうか心配だったので出発前の土曜の朝に近くの公園まで歩いてみた。ずっとサンダルを履いて過ごしてきたので靴を履くのさえ半年振りだ。痛みもなく何とか歩けそうな感触だったので昼頃の電車で出発した。高崎で一ノ倉沢へ行く荻原、小幡の両名と一緒になる。
 水上よりバスでロープウェイ駅まで行く。明さんよりマチガ沢の出合にいるとの電話があったので旧道をマチガ沢まで歩く。しかし車もなくそれらしいテントもない。新道の方かも知れないと下りかけたときに再度電話がありやはり新道の方にいるとのことだった。
 新道の駐車場から少し戻った道の脇にテントを張っていた。菅原さんと三澤さんは我々を迎えに水上まで行ったとのことですれ違いになってしまったようだ。登る前から4パーティーが集まってしまって集中山行だか放射状登山だかわからない状態のままなし崩し的に宴会に突入する。一ノ倉沢組は明日の朝が早いということで早々に引き上げていった。
 翌朝、巌剛新道から登る三澤さんに車でロープウェイ乗り場まで送ってもらう。ロープウェイが動き出すのは7時からだが、まだ30分以上あるというのに長蛇の列ができていた。しかたないので並んでロープウェイに乗り7時40分に歩き始める。
 無理をせずにゆっくりゆっくりと登る。どんどん追い越されていく、前にも沢山の人がいる。さすがに最もお手軽に谷川岳に登れるルートだけあって人で溢れている。孫の手を引いて登るおじいさんや、本当に山に登るのといった格好の人もいる。
 熊穴沢避難小屋まで上がると風が通り暑さからは解放される。今日の天気は曇りで時々ガスがでて視界を遮るような決して良いとは言えない天気だ。
 更にゆっくりゆっくり登るとザンゲ岩に着き山頂はもうすぐだ。小屋の前を通り過ぎようとすると上の方から声がするので見上げると三澤さんだった。既に到着してくつろいでいる様子。せっかくなので私は山頂まで行ってくることにする。無雪期の天神尾根は20年ほど前に一度登ったことがあるがその時は悪天候で引き返したので無雪期にこのルートから山頂に立ったのは初めてだ。
 肩の小屋は2階が休憩室として開放されているが知らない人が多いのか(私も知らなかったが)入ってくる人も少なく空いていた。小屋でのんびり他パーティーの到着を待つこと1時間程度で蓬峠からの田中パーティーが到着した。次に中芝新道からの佐藤、菅原組が到着し、集合時間に30分ほど遅れて赤谷川パーティーも到着した。一ノ倉沢パーティーの二人はだいぶ時間がかかっているようで5ルンゼの頭から電話連絡があったのは集合時間ちょっと前だったので合流は無理と思われた。
 明さんが担ぎ上げてきたスイカを皆でいただき、集合写真を撮って下山にかかる。三澤さんと大岩さんは車の回収のため一足先に西黒尾根を降りて行った。残りのメンバーは天神尾根を降りてロープウェイに乗ることにした。正午ころより雷鳴が轟き始めていたので降られる前にさっさと下山してしまおうと急ぐが速く歩けない私は皆に遅れをとってしまう。
 後5分もあればロープウェイ乗り場に着くというところでとうとう降り出してきてしまった。雨具を着ようともたもたしていると先に着いていた藤井さんから電話がありロープウェイが停止しているという。丁度田尻尾根との分岐付近だったのでそのまま田尻尾根を降りようかとも思ったが雨の中の下りは自信ないのでそのままロープウェイ乗り場へ向った。着いたのは14時半頃だったと思うがロープウェイは12時頃から停まっているそうだ。しばらく外で雨宿りしていたが雷雨は激しくなる一方でロープウェイもいつ運転が再開されるかわからない。とりあえず建物の中に避難して再開を待つことにする。建物の中は人で溢れそうだ。皆疲れきったような諦めムードを漂わせている。
 17時頃にようやく運転が再開されて何とか降りることができた。上で合流できなかった荻原、小幡とも湯テルメで再会することができた。


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