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乾徳山
峯川 正行
山行日 2004年11月14日
メンバー (L)野口、天城、平、川崎、前野、石川、橋岡、渡部、三澤、小堀、峯川

 乾徳山は自身にとって3回目の登山である。この山は、西沢渓谷の南に位置し、樹林帯、草原帯、岩峰と三拍子揃った飽きない山である。山登りを始めた頃に登り、私を山の世界に引き寄せた思い出の山である。
 徳和集落から入り、暫く樹林帯を進むと美味しい錦晶水の水場に到着。ここでしばしの休憩で喉を潤す。ここを過ぎると視界が開け国師ヶ原の草原に出る。幕営に適した所であり、錆付いた缶などのゴミが散乱していた。このゴミの意味合いは下山の時に理解することとなる。
 カヤトの広がる草原を登り詰めると扇平(おおぎっぱら)に到着。この読み方が印象的であった。ここからの富士の眺めはとても綺麗であった。皆さんのんびりと景色を堪能しながら小休止。ここからは頂上へは多少の岩場である。
 頂上直下には天狗岩という10mくらいの垂直に近い壁がある。ここは以前、私が登山を始めて間もない頃、途中で足がつった記憶がある。今回は鎖を使わないで登ろうと決めていたので頑張ってみる。先日、幕岩の垂直の壁を登ったせいもあるだろうか、思った程垂直には感じなかった。頂上ではすでに皆さんがお店をひらいていた。ワインやらトマトスープやら美味を堪能しながら、360度のパノラマを楽しむことができた。
 下りは途中で高原ヒュッテに立ち寄る。今回、是非私はここに寄ってみたかった。現在は無人小屋であるが、かつては有人であり多くの人で賑わっていたようである。小屋内の山岳会のプレートがS.44と書いてありそれを思わせた。かつては黒金山・大ダオ経由で北奥千丈岳・国師ヶ岳へのルートであったようだ。大弛峠への林道が開通した為にこの往年の名ルートはほとんど使われなくなったようである。あの国師ヶ原での朽ちた缶もこの時のものだったようである。近い将来黒金山経由で縦走をしてみたい。とにかく高原ヒュッテはまだ使用可能でストーブもあり、宴会をするにはもってこいであった。11月とは思えない暖かい日だまりの中、小屋の前で皆さんお昼寝を敢行。今回は大所帯でしたがとても楽しい山行でした。やはり、私にとって忘れられない乾徳山でした。

乾徳山山頂にて

〈コースタイム〉
徳和登山口(8:10) → 錦晶水(9:20~9:30) → 国師ヶ原(9:40) → 扇平(10:00~10:15) → 乾徳山(11:30~11:50) → 高原ヒュッテ(12:50~13:10) → 徳和登山口(13:50)


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