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編集後記

 夏のはじめから山に行くと雨に降られていた。黒部五郎も雨、甲子からの那須岳も雨(と雷)、唐松岳も雨(と雷)、酉谷山から天祖山もず~っと雨、高尾山まで雨、浅草岳では雨・霰。やはりこのごろの気象はおかしい。それとも私の涙雨かなぁ。雨具が擦り切れてきた。
 雨でも歩きたいし、雨でも山は楽しいけれど、いささか疲れてきたところで11月に入ってようやく陽射しの中を歩いた。ひさしぶりで周りの山々を眺めながら歩いて、爽快!

uchi

 ★James Bond、本職は鳥類学者だった!!
 007の作者イアン・フレミングは結構な鳥好きで、自著の主人公の名前に悩んでいたとき目に留まったのが机上にあった"Field Guide of Birds of The Indies"。そのとき以来この本の著者であるアメリカ人のジェームス・ボンド博士はイギリス諜報部のスパイに仕立てられたというわけ。Dr. Bondは西インド諸島の鳥類を半世紀以上に亘って調査研究したパイオニアでした。後年フレミングはゴールデンアイ(ホオジロガモ)と名づけた西インド諸島にある自分の別荘でボンド博士に会い、最新刊の『007は二度死ぬ』に「本物のジェームズ・ボンドへ」とサインして贈ったそうです。
 ★ハトはぬぁんと雛をミルクで育てる!!
 一般的に鳥類はその種がエサとしている動植物が大量に増える時期に合せて子育てをするが、ハトの仲間(街にいるドバトを含め日本には8種類。すべてベジタリアン)はエサさえあればいつでも子育てが可能だ。というのは、ハトは親が食べているものを雛に与えるのではなく、そのう(鳥の消化管の最初にある器官 *機種依存文字のため漢字での表記ができません)から分泌されるピジョンミルクといわれるタンパク質と脂肪に富んだミルク状の液体を雛に口移しに与えて育てるからです。エサさえあればいつでも繁殖できてミルクで育てるところは人間と一緒なのね。
 ★鳥はオシッコしない!!
 オシッコは体外に排出する余分な水分に血中の老廃物が混じったものだが、正確に言うと鳥は別の形で老廃物を排出する。老廃物で重要なものは分解されたタンパク質だが、これは体内で有毒なアンモニアになる。人間はこれを無毒な水溶性の尿素に変えてオシッコとして出している。一方、鳥の生理は人間とはまるで違っていて、体重を軽く保つ必要から水分を殆ど摂らずに済むようにできている。それにともない、体外への水分の喪失を抑える仕組みも備わっていて、血中のアンモニアは非水溶性の尿酸という物質に変えて排出する。尿酸は血中から押し出されかたまりとなって尿管を下り、尿管から直接つながっている排泄腔へと至って糞と共に排出される。(鳥には膀胱はない)糞をよく見ると、白い部分と黒い部分があるが、白い部分がその尿酸です。
 以上、最近仕入れた鳥viaでした。

服部寛之

 今号の編集も西尾編集長はじめ皆さまほんとにお疲れさまでした。
 さて、わたしもあと1週間でフィフティーズの仲間入りをします。
 「MITSUMINE フィフティーズ」の元気な先輩方これからも山でよろしく。

doi

 世間では「震災時帰宅支援マップ」なるものが売れているようです。私も、つい買ってしまいました。今の勤務地は新宿で、自宅までは50km近くあります。青梅街道がメインルートになるようですが、まあ10時間(!?)もあれば帰れる距離です。
 一度、訓練で自宅まで歩いて帰ってみようかと思っていますが、ちょっと勇気がいる距離ではあります。自然に囲まれた山道ならともかく、自動車の轟音と排気ガスまみれになりながら、50kmも歩くのはぞっとしませんよね。
 一応、職場の机の中には、ラジオ(百円ショップで買ったものだけどよく聴こえる)、懐電、コンパス、三角巾等は備えてあります。まあ、使うことがないよう祈っていますが・・・。
 本号は、当初、前号より薄い仕上がりになっちゃうのかなと危惧していたのですが、皆さんから力作をお寄せいただき、別所さんの大量個人山行寄稿や金子会長のルート図等にも助けられ、なんとか前号並のページ数になりました。
 皆さん、お忙しい中をご協力ありがとうございました。

西尾

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