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八ヶ岳・硫黄岳
三澤 邦夫

山行日 2005年12月10日~11日
メンバー (L)三澤、小堀、古野、MT、他1名(見学者)

 今年度の雪上訓練は1月に計画されているために入門者向け冬山山行は2月以降になる。山スキーでも冬山経験を求める関係で山行の機会を提供すべく入門山行を計画した。この初冬期に冬山経験のできる山域は八ヶ岳しかない。雪が踏めるか否かは運次第だったが今年は運良く冬山を実感できた。

12/10 初日は赤岳鉱泉BC周辺での雪訓という予定のため、東京駅に06:30集合とした。今回メンバーの古野氏と見学者の人は初対面。集合時間になっても現れない小堀委員長から「先に行って」と連絡が入る。荷揚げ負担が多少は増すが赤岳鉱泉までなら大丈夫だろう。
 美濃戸口は真冬なみに真っ白だった。林道走行に不安はあったが私の車でもヨタヨタと美濃戸まで上がれた。
 駐車場で共同装備を分配するが初対面の二人の足前が不明なのでMTさんと私で主な装備を分ける。MTさんのザックは頭上を上回り、後ろからはザックに足が生えたように見える。
 赤岳鉱泉までの道は積雪30cm程度でよく踏まれて楽だった。赤岳鉱泉の小屋の前には人工氷壁ができており、不思議な光景だった。(ここまで来て建築足場みたいな壁もなぁ・・)早速BCを設営して装備を広げていると小堀委員長が遅れて到着。林道は歩いて登った由。とりあえず計画どおりに中山峠まで足慣らしにでかける。数年前の雪崩事故現場の下に手頃な斜面を見つけてアイゼン歩行の練習。最初はぎごちなかったが45度位の斜面を普通に歩けるようになったので今日はおしまい。
 夜は別動隊の小幡・荻原・高橋の三氏が集い合宿のような雰囲気で楽しく過ごす。

12/11 風は比較的弱いが寒気が入って来て冬本番の寒さである。装備を整えて硫黄岳に向かう。小堀氏がパーティを引っ張ってくれるので安心だ。峰の松目からクラストが始まり赤岩の頭から先は冬の八ヶ岳らしい強い風が迎えてくれる。腰の不調のため私一人が置いて行かれる。(原因はトレーニング不足です。) 更に片方のオーバー手袋を飛ばされてしまい必死に追いかけたが回収できないテイタラク。体調管理と装備の不備という情けない反省をしている内に山頂から戻って来る本隊と合流。ふと見るとMTさんの頬が白い。むっ凍傷だ。なんとか軽症で済んだが、反省がまた一つ増えてしまった。今回の山行は冬山入門ということで自分の中にも安易な気持ちがあったようだ。小堀氏が居なければ早々に引き返した筈なので小堀氏に感謝。(遅刻の件はチャラ。) 久々登場の古野さん、成長著しいMTさん、情けないリーダーでしたが、またよろしく。

硫黄岳山頂にて photo by Mr.見学者

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