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集中山行・会津駒ヶ岳
その1 大津岐川大沢岐沢
金子 隆雄

山行日 2005年10月8日~10日
メンバー (L)荻原、箭内、小幡、高木(敦)、高橋(俊)、山崎、金子

 今回の会津駒ヶ岳の集中山行は大津岐川の大沢岐沢という何だかとってもマイナーでわけが解らないような沢から行くことにした。
 金曜の夜に東川口駅に集合し車2台で出発する。西那須野ICで降りていつもの道の駅の軒下で泊る。翌8日、天気が今ひとつ良くないが大津岐ダムへ向う。檜枝岐を過ぎ七入辺りからは紅葉も見ごろとなってくる。奥只見湖の船着場の少し手前から大津岐林道へ入ろうと考えていたのだが、工事中で橋が閉鎖されており大津岐林道へ入ることはできなくなっていた。地元の人に道を聞き、戻って小沢平の少し先より林道へ入る。スリル満点の道だったが無事に大津岐ダムの少し先の林道終点まで入ることができた。以前来た時は大ヨッピ沢の取水堤辺りから道が荒れていてとても車が通れるような状態ではなかったが工事車両を通すために整備したようだ。
 荷物を降ろし箭内、高木の両名は車を1台会津駒の登山口へデポするために檜枝岐へと向かった。今日は沢へは入らず明日登ることにしていたので残った者でテント設営後、薪集めに精をだす。小雨が降りだした中、焚き火も何とか燃え出し二人が帰ってくるまでキノコでもと探してみるとそこそこ採れた。小幡、荻原、高橋の3名は赤柴沢を辿って大沢岐沢の出合まで行ってきたそうだ。帰ってきた二人も途中でキノコを採ってきたのでその日は旨いキノコ料理を堪能できた。
 9日、雨は降っていないがスッキリしない天気、今日一日もってくれることを願う。リーダーが用意した朝飯はチキンラーメン。各自に1個ずつ配られてハイおしまい、お湯をかけるだけで出来上がり手軽なものだ。不要な荷物を車に押し込んで出発する。
 右岸の踏み跡を辿り赤柴沢に降りて少しで大沢岐沢の出合だ。出合に架かる4m程の滝は登れず左岸を捲いたが、急でズルズル結構手こずる。初っ端からこれじゃこの先どうなるんだろうと思ったが苦労したのはここだけだった。大沢岐沢は全体的にあまりスッキリしない沢で、おーこれは凄いという滝もない。だがこの沢はキノコの宝庫だった。
旨そうなナメコ  ムキタケ、ブナハリタケ、ナメコ、ブナシメジ等々、キノコばかり採っていてなかなか行程がはかどらない。この沢が特別ということではなく今年はキノコの当たり年のようでどこへ行ってもキノコは採れたみたいだけどね。
 連続する小滝を快適に越えて行くと二俣となり、時間も余裕があるのでここらで昼飯にキノコ汁でも作ろうということになる。ナメコ、ムキタケ、ブナシメジを入れたナメコ汁は絶品で3杯も食べた、あー満足。
 詰めは20~30分程ヤブを漕いで登山道にでた。さて今日の幕場はどこにするか、大津岐峠まで行けば三澤パーティと遭えるだろうが明日また戻るのも嫌なので会津駒側に少し行った藪の中に幕営となった。おおっぴらに幕営はできないので目立たないように藪の中での幕営となったが結構大変だった。この夜もまたキノコ料理にありつく。昨日からキノコ三昧だ。キノコと酒は相性が悪いのか嘔吐する者約2名、単なる飲みすぎか?
思わず涎がでそうなキノコ汁  10日、今日は会津駒に集合する日だ。出発準備中に峠の方から人の話し声が聞えてきたが後で思えばあれは三澤パーティだったようだ。駒ノ小屋までは平坦な道が続いていると思い込んでいたが結構細かったり梯子があったりで意外だった。1時間半程で駒ノ小屋に到着。我々が1番乗りのようだ。集合時間の10時まではまだだいぶあるのでザックから残り酒を取り出し一杯やっているとやがて三澤パーティが到着した。続いて斉藤(篤)さんが奥さんと一緒にやって来た。途中で下ノ沢の紺野パーティと遭ったとのことなので全パーティが無事に集合できそうなことがわかった。
 時間を見計らって駒の山頂へと向かう。中門岳へ向かった連中も戻って時間までに全員がそろった。一人の脱落者もなく成功裡に集中山行は終った。駒ノ小屋で再び集まり無事の集中を祝う。高木、高橋の両名は車の回収のため一足先に下山。下山後、車が戻ってくるのを待っていると原口さんが残っている食材で料理を作るからと紺野さんが誘いに来てくれたのでご馳走になることにする。大量に残っていた食材で次々に作られる料理を腹に入れていく。戻った高木、高橋も加わる。放っておくと食材がなくなるまで作り続けそうな勢いなので食材はまだあるが切り上げる。駒の湯で汗を流し帰途についた。
 食べてばっかり、飲んでばっかりの山行だったような気がする。


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