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編集後記

 眼は悪くなる一方だ。この春の会社の健康診断では両眼ともゼロコンマ台の視力に落ちてショックを受けた。最近は電車で30分も本を読んでホームに降り立つと、世の中はモネの世界になっている(それはそれできれい)。パソコンでやっている岩つばめの校正も、100%画面ではつらいので123%に拡大してやっている。もしもこのペースで悪くなりつづけたら、数年後には視力ゼロになってしまう計算だ。お先真っ暗とはこのことか。
 眼が悪くなると、読み間違うことも増えてくる。先日も夕闇せまる駅の階段を下りて駅前の本屋の立て看板をひょいと見ると、
ホラー写真
 と書いてある。
「ス、スゲエッ!」
 と思ったのも束の間、「カラー写真」の見間違いと判明。
 な~んだ、とかなりガッカリした。
 そんな中、
ウコン
 も油断すると読み間違えます。
 わたくしと同じように「エッ!」と思ったことのある人も少なからずいると思う。
 梅雨に入る直前だったと思うが、チャリンコに乗って赤信号で止まると、国道の横断歩道のむこうに立て掛けられたハデなノボリに、件の三文字が、それも太ったおばちゃんの巨尻大の迫力で、ド、ド、ドンと、縦に並んでいた。しかもである、ナ、ナニモそんなに強調しなくても・・・という恥じらいの気持ちに追い討ちをかけるように、件の三文字の上には「発酵」の二文字が・・・。
 ポワンとしたアタマにうかぶキョ~レツなイメージ。
 オレはウッとしばらくそこで思考が停止してしまいましたね。
 ・・・ハッコウしたウドン?だなんて・・・、いったい、どんな味なの?!

(服部寛之)

 5月のGWは、北方稜線がやはりすごかったらしい。一方、「日光湯元~前白根山~錫ヶ岳~宿堂坊山~三俣山~皇海山~鋸山~袈裟丸山~沢入」の4泊の縦走も、地味な印象があるが変化に富んだルートで充実していた。今年は異様に残雪が多かったらしく、フィナーレを飾る袈裟丸連峰の最後のピーク、前袈裟の手前まで腐った雪が頻繁に現れ、そうでなくても元々不明瞭な道を覆い隠し、膝までボコボコもぐっては掘り出すのに体力を消耗した。自称かよわい~(^^; 女性4人だけでよくやったなぁと思う。
 また、雪壁の登りでは「踏み抜く前に上れ!」と自分なりに頭では理解した。ゆっくり踏みしめているとはまっちゃって、そのあとが大変なのである。そう言えば、以前、沢の源頭でも「抜ける前につかめ!」と教わったことがある。「今つかんでいる草が抜ける前に次の草をつかめ」ということらしい。それほど厳しい沢にわたしは行けないが、詰まるところ、山は技術よりむしろ筋力と体力が大きくものを言う世界である。今さらながらちょっとため息(^^・・・

(土肥)

 久々に「岩つばめ」のお手伝いをさせていただきました。服部さんの後を引き継ぎ、編集を担当していたころを懐かしく思い出しました。その後、土肥さんに代わってもらい、土肥さんから現在の西尾編集長へ・・・。
 編集にそれぞれの工夫が加えられてきていて、「たいしたもんだっ!」なんて、嬉しくなってきました。
 また、「三峰人名録」でも復活させようかなぁ・・・。

(kobo)

 先月、故郷で久し振りに高校の同窓会が開かれました。学年合同の同窓会で同期約330人中120人が集まりました。35年振りで再開した者もあり、容姿がかなり変貌し、すぐには誰か判別できない者も多くいました。当時は可愛かった女の子も今では・・・・・。まぁお互い様ではありますが・・・・・。
 私の故郷は、岐阜県中津川市というところです。深田百名山にも数えられている恵那山の麓です。「恵那山」と「木曽川」は、小学、中学、高校のどの校歌にも必ず歌い込まれており、郷土のシンボルになっています。
 帰郷の際に、車窓から恵那山の姿が見えると、あぁ帰ってきたんだといつも独特の感慨が込み上げてきます。

 血につながるふるさと
 心につながるふるさと
 言葉につながるふるさと

 これは郷土出身の島崎藤村の言葉で、ふるさとにつながる私の好きな言葉です。

(西尾)

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