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湯河原・幕岩
竹内 豊

山行日 2006年7月2日
メンバー (L)小幡、竹内

 今年は平日は晴れているのに、週末になると必ずといって雨が降る。その為、数多くの岩登り講習会や岩山行が中止になってしまった。唯一、催行された前回の計画も結局、私用で参加出来ず、空回りな日々を過ごしていた。まあ、梅雨だから仕方ないんだけど(笑)。
 今回の例会、湯河原幕岩の岩トレもその通りになってしまった。湯河原駅に着いたらいきなり雨が降り出す始末。とりあえず幕山公園まで行って様子を見る事になった。
幕岩山頂にて 隊長、記録を取る図  トコトコと男2人でバスに乗り、公園のベンチで雨が上がるのを待つがこれがなかなか止まない。あまり暇なので幕山頂上までハイクをして時間をつぶす、しかし願いが通じたのか頂上に着く頃には雨も小康状態になり、良い風も吹いて岩も乾いて来たので急ぎ下山し、小幡氏リード+竹内トップロープで1本クライミングを楽しむ。2本目、コースを変えて取り付いた所でまた雨が降り出す。そうなってくるとフリクションなんて全然きかないから滑る滑る。
 後から来た若者たちがギャラリーになっているから、これまた気があせり、全然ダメで今回は撤退という事と相成った。
 けれども、この時期の伊豆の雨は南国風でなかなか気持ちが良いので、ハイキングに来たと思い直したら、なかなか楽しめた。
 ここでまとめてしまうと紙面的に問題があると思うので、「空回りしている僕」に気づかってくれてか、個人的に誘ってもらって行った、初めての外岩クライミング「湯河原幕岩」についての感想も付記しようと思う。
 ありがたいことで小幡氏には毎週の様に例会で岩トレをいれてもらい、それ以外の週末も参加の機会を与えてもらった。
 山岳会入会の動機としては、各個人の目標は違うと思うが、やはり多いのがスキルアップの向上なのではないだろうか。僕も例にもれず「岩登り」の技術習得及び向上が山岳会入会の動機だ。もちろん、良い山仲間も出来たらと思っているが、「湯河原・幕岩」は人気がないらしく、いつも2人になってしまう。何故だろう?
トップロープをセットし懸垂する隊長  室内でもリードをしたことがない僕だが、幾多の雨天のスキマを狙ってやっと催行されたゲレンデなので思い切ってリードをやらせてもらうことを朝から決心していた。
 簡単に8結びや支点の作り方などを教授してもらった後、いよいよ初めての外岩である。岩に取り付いて登ってみると、子供時代の木登りや野で遊んだ記憶を思い出す。
 初級者ルートを2本をOSした後、好調子の僕はグレードの変わらない次ルートもリードで挑戦してみた。しかし実際にこの岩に取り付いてみると登れないのである。ワハハ。
 核心部でつぎの手足が出ず、頭の中は先程登ったルートと同じレベルなのに何故登れないのだろうかと混乱ぎみで、どの様に身体を動かしたら良いかというイメージも出来ず、結局そのルートを完登することが出来なかった。この「初めて岩に向き合う」というリード・トップの難しさを垣間見ることが出来た。
 その後、残念ながらそのルートの挑戦はあきらめてスラブルートを登り、帰路についた。
 登れなかった課題があると、次回も挑戦したいというのが人情であって、お手数ですが、小幡氏&会の皆様、次も湯河原幕岩の計画がありましたら宜しくお願い致します。


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