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ロープワーク講習会
さとうあきら

山行日 2006年10月29日
メンバー (L)佐藤、高橋(俊)、楢原、鶴田、大田、竹内、山沢、箭内、別所、石川、前野、小堀

 会活動の年間計画として、例年4月から6月ごろにかけてロープを使う山行の講習会を企画し、実施してきた。しかし最近の入会者の増加にともない、訓練不足のまま山行に参加したもののロープ操作に時間がかかり、結果として下山が日没後になってしまったケースが発生した。小さな下山遅れも、場合によってはビバークや遭難騒ぎにつながる可能性がある。そのため会の実情に合わせ、今回の講習会「ロープワークはじめの一歩」を急遽企画した次第である。
 受講ターゲットは、最近入会したばかりのピチピチ会員諸氏。ついでだからとロープワークは最近ご無沙汰ぎみの従来会員もどうぞ、と募集をかけたところ、体のあちこちにたるみの出たベテラン会員が大挙して押し寄せ、往年の講師陣のほうが優勢になる始末。そのため内容の濃い講習内容となった事はありがたや。
 企画にあたり、出来るだけ参加しやすい事を考慮し、講習会場を交通アクセスの良い葛飾区総合スポーツセンターに設定した。ここには高さ約5メートルのフリー用垂壁がある。幸いな事に利用度はあまり高くないようで、我々だけで終日独占出来たのはラッキーだった。
公衆トイレの裏壁で練習にいそしむ  講習内容は主に1)ロープの結束、2)確保技術、3)懸垂下降 で、ヤブ山縦走や積雪期にも利用出来る内容を意識した初級ロープワーク技術を反復練習した。しかし懸垂下降については下降開始点が足場の乏しい垂壁なため、バランスを取りにくいのが難点である。講習会場としてはあまり適切ではなかったと反省している。
 夕方に終了し、新小岩の飲食店に場所を移し反省会となった。こちらについては初級者なぞいるはずもなく、昼間にも増した内容の濃厚な宴が続く。最後には歩行困難者も出たが、皆の協力で遭難を防止出来たのは訓練の賜物と信じる次第である。


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