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宝川・ナルミズ沢
小幡 信義

山行日 2006年10月7日~8日
メンバー (L)小幡、楢原、野口(愛)

10月7日 天気:晴れ、水上は雨
 木曜日の午後から金曜日にかけ降り続く雨、沢は増水しているだろうか?・・・。心配だ。しかし天気予報は土曜から回復の傾向にあると言っていた。まさにその通り、家を出たときは晴れた。今日一日でかなり水も引くだろう・・・。もし遡行できなければ尾根歩きに切り替えて、大烏帽子山をピストンしてもよいだろう・・・と考え決行することにした。上野駅9:15発に乗車ということで2人を待つ。2人については名前も、顔も今回が初めて、うまく合流できるのか? また、うまく遡行できるのか? 不安な気持ちで待つ。9:00頃ザックを背負った一人の男性が私に近づいて来た。楢原さんである。第一印象は、人懐っこそうな感じ。馬が合いそうだ・・・。「少し遅れる」の、メールが入っていた野口さんもすぐに合流できた。私の取り越し苦労であったようだ。
 高崎で乗り換え、水上に12:06着、水上は小雨であった。段々上がっていくだろうと思いながらバスに乗り換え宝川温泉入口で下車。霧雨程度であったが、雨具を着る。初めての土地である。念のため地図で方向を確認。利根川を渡り1.5kmの道路歩きで宝川温泉へ、温泉の裏手に林道が延び、左に本流を見ながらひたすら歩く。天気予報は晴れだったはずだが、午後になっても雨は降り続く。上流にいく程水は濁り、流れが強くなっている。本日の予定は、ウツボギ沢出合の広川原にテントを張り、岩魚と焚き火で盛り上がるはずが・・・。取り敢えず林道終点まで行き、それから明日の予定を考えることとし、先を急ぐ。一時、空が明るくなり、止みそうな気配もするが一晩中降る羽目となる。
 林道終点、16:00着。水はけの良い所を選びテントを設営する。楢原さんは酒のつまみと晩飯に精を出す。何せプロの料理人ですので楽しみだ・・・。私と野口さんは焚き火の準備で薪集めに、濡れた木々はやはり付きが悪い。一回目失敗。二回目は多目に火付け燃料をたらす。もくもくと煙が出てきた。多分これでOKだ。後はいじらないで待つのみ。待つこと数分、小枝に炎が移る。これで焚き火も完成、3人で火を囲みビールで乾杯! 楢原氏の手の込んだつまみを堪能する。
 外も暗くなり、雨は止むことなく降りしきり寒くなって来たためテントへ移動し夕飯とする。就寝21:00、シュラフに潜り外の様子を窺うと雨風共に強くなっているようだ。

10月8日 天気:雨
 起床5:50、結局雨は一晩中降っていた。入渓点まで行って見たところ凄まじい状態であった。「撤退のみ!!」と決めテントに戻る。苦労して持ち上げていただいた食料は朝食としていただく。林道歩きのみで撤退するのは悔しさで一杯であるが、2人にも分かっていただく・・・。「来年は成功させましょう」と心に誓い、7:30にテント場を後にする。右側に凄まじく濁流化した宝川の本流を見ながら足早に下山する。来たときはただの小さな枝沢も水流となって林道まであふれていたのには驚く。マイカーで来ていた3~4人のパーティーも、どうやら撤退するようだ。
 宝川温泉に8:40着、雨に打たれ、体も冷えていたため、温泉に入ってのんびり帰ろうと、受付に行くが、一人入浴料1,500円と聞き、これまた驚き・・・!! 日本一景色の良いまた広い風呂と書かれていたのか忘れてしまったが、とにかく入りましょうとのことで、騙された気持ちで入ることになる。これが、またまた混浴の露天風呂!! 私としては星印5つの超気に入りの露天風呂となってしまった。三峰の皆様、一度ためしあれ!!


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