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編集後記

 88年の春にこの絵に出合った。以来、飽くことなく毎日眺めている。
 気持ち良い山の空気、枝をわたる風のささやき、鳥たちの声、水面の輝き、そしてゆったりと空をゆく雲。自然の懐に擁かれる喜びが画面からあふれてくるようだ。絵の鳥の近さも、鳥好きになった今では本当だと分かる。
 嘘のない、極めて正直なこの絵を制作した版画家畦地梅太郎翁は若い頃、三日といえば五日、十日のつもりが二週間といった山旅を繰り返していたらしい。そんな気ままな山旅をいつの日にか僕もと思いつづけて、未だ実現していない。仕事から解放され、思い煩うことなく山で鳥や風とたわむれることのできる日は、いったいいつになることやら。

(服部)

 初めて「岩つばめ」の編集のお手伝いをさせていただきました。わからないことだらけで、登山口でうろうろしている状況でした。
 今まで何気なく読んでいた岩つばめの裏の顔?がよくわかりました。なんて緻密なのだろうと驚愕の嵐でした。まさに地形図とコンパスで読み進むような手順の風合い。
 山も奥が深いけれども、岩つばめの編集も奥が深いのです。
 私事ですが、今年の五月は朝日岳~巻機山の上越国境稜線、野点山行など忘れられない山での記憶となりそうです。
 新田次郎の小説『先導者』で有名な上越国境稜線を歩きながらその場面が思い出されて感慨深げでした。
 野点山行は自身の趣味の茶道と登山が初めて融合した思い出に残る山行でした。山の上で作務衣を着たのも初めてでした。

(峯川)

 ようやく今夏お初の泊りの沢に行って来ました。今、賑やかな帰りの車の中です。吾妻の滑川・大滝沢はナメまたナメ、滝また滝のホントに素敵な沢でした。
 ラッキーにも遡行中だけピーカン、陽光に煌く水は透明、歓声をあげっぱなしのS&I F Dの4人の姫は美しきマーメイド?と化したのでした。
 山はいいな~幸せいっぱい。沢良し、天気良し、メンバー良し、かけ流しの温泉良し、峠駅前で食べた「力餅」良し!
  あー楽しかった!

(土肥)

 この度26年間住み慣れた家(埼玉県日高市高麗の里)から引っ越ししました。
 26年前、千葉方面で家を探していましたが、「山と渓谷」で小西政継さんが書かれた高麗の自宅近辺紹介の随筆を読んで興味を持ち、方向違いの埼玉へふらっと足を運び、高麗を一目で気に入ってそのまま家の購入を決めてしまいました。
 小鳥が囀り、ホタルが舞い、緑が溢れ、清流もある高麗の里は豊かな自然環境に恵まれ子育てにも最適でした。
 唯一の欠点は、通勤・通学時間が長いことでした。26年頑張りましたが、最近は長時間通勤がツラクなり、ついに引越しを決意しました。
 でも引っ越してみて今更のように高麗の良さをしみじみ感じています。これからも時々は訪れて懐かしみたいと思っています。

 さて、岩つばめですが、本号は当初個人寄稿がなかったので、皆さんにご協力を呼びかけたところ、すぐさま4本もご提供いただきました。お蔭様で本号も例会報告と個人寄稿他合わせて84ページ確保できました。ありがとうございました。
 また、本号から天城さんと峯川さんが編集委員に加わっていただきました。今後もよろしくお願いします。

(西尾)

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