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夜叉神峠から千頭星山縦走(シレイ沢断念の巻)
アルプス別所

山行日 2007年6月2日~3日
メンバー (L)別所、土肥、道祖土、成田、飯塚、高木

 シニア山行の計画達成率がこれで、また下がっちゃうんだよね!
 当初は、シレイ沢を遡行して鳳凰三山の薬師岳に抜け、苺平、千頭星山を経て甘利山まで縦走する計画でしたが、南アルプス林道が夜叉神峠から一般車、人共通行禁止になっており、シレイ橋に行き着けなかったのです。
 過去5回のシニア山行のうち、ほぼ計画どおりに達成できたのは、小川山と富士山の執杖沢だけで、爆弾低気圧敗退、悪天気予報による取り止め、ブリザード敗退、ラッセル・赤布見失い敗退となかなか打率が上がらないのはシニアの"実力"か!
 (今回の言い訳ですが、事前の韮崎タクシーに問い合わせでは、広河原までは通行可能、ジャンボタクシー利用で15,000円ぐらいでシレイ橋に行けますよとの回答だったので、問題にしてなかったのです。)

前夜
 5名が高尾発最終鈍行に乗り、途中大月で特急利用の1名が加わり全員集合。通勤帰宅者等の迷惑を気にしつつ、車内宴会となった。韮崎駅を出て右側の屋根があるが地面は砂利敷きの場所を確保、久し振りのSBである。

夜叉神峠入り口ゲート前、通行をあきらめる 6月2日
 6:00の予約のジャンボタクシーに乗り込み、車を走らせ夜叉神峠入り口のゲート前で一旦停止し、運転手がゲートを明けてもらうのを待った。
 そして通行できない事態が明らかになったのである。車以外に人の通行も禁じられていて、工事車の人にお願いもしてみたが、そういうことをすると、次の仕事が出来なくなるのでと断られた。
 夜叉神峠入り口バス停前では工事車が5台、10台とまとまるとゲートを開け通行して行っていた。林道の修理か、砂防工事か判らぬがタクシー等が通行出来ない状況があるんだろうと思って、あきらめました。
五よう松の巨木の前で  そこで、例えば大武川をのぞきに行ってはとの意見等の対応策を出し合った結果、水場のある南御室小屋あたりに行くことになった。沢装備一式をタクシーにあずけ、むかし"カモシカ山行"で夜中に歩いた山道を辿ることにした。
 夜叉神峠からの白峰三山は山頂付近が雲に隠されていたが、雪がかなり残っているように見えた。実際此方鳳凰三山縦走路では杖立峠を過ぎた樹林帯で残雪が現れ、沢登り後用の軽量短靴とスパッツ無しの足まわりには雪が容赦なく靴に入りこんできた。
 美味しい流水のある、御室小屋に1:30到着、これ以上進んでも水場がないので、今日はこの辺とした。

これからの行く先を協議する 6月3日
 昨日の道を戻り、辻山に登り北岳を望んだが拝めず、鳳凰三山を仰ぎ見た。苺平からは数日前のものと思われる足跡を追ってザラメ状の雪をラッセルし稜線の北斜面をトラバース気味に下った。雪は100mも下ると無くなり、山道も明瞭で歩きやすくなった。

鳳凰三山をバックに今日の目的地・展望はなかったが涼しかった

甘利山山頂にて ここから下るとビールが待ってた  大ナジカ峠の平坦な空間は枯れた笹がまばらな木々の間を埋め尽くしていて、心和む雰囲気であった。
 大汗をかいて、千頭星山山頂に着くと、大勢の登山者が休んでいた。
 大休止の後甘利山に向う。途中三つ葉ツツジやボケの花を見る。
 甘利山ではレンゲツツジとスズランを期待したが、早すぎて見られなかった。
 甘利山駐車場で迎えのタクシーを待つ間、お疲れビールを美味しく飲み、白山温泉に向かった。

〈コースタイム〉
6/2 韮崎駅泊 → 夜叉神峠登山口(7:55) → 夜叉神峠(9:00) → 苺平(12:20) → 南御室小屋(幕営地)(13:30)
6/3 起床(5:00) → 幕営地(7:00) → 辻山往復(8:00~8:45) → 2200m大崩壊地付近(9:40) → 大ナジカ峠(10:20) → 千頭星山(11:40) → 甘利山(12:30) → 甘利山駐車場(13:00)

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