トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ325号目次

四十八瀬川勘七ノ沢
小幡 信義

山行日 2007年7月7日
メンバー (L)小幡、道祖土、成田、平林、金指、森田(温)、森田(純)、河野

 今期は沢登りの担当となり、7月の沢登り講習会を何処で行うか検討した結果、丹沢四十八瀬川・勘七ノ沢に決めました。ただの滝登りでなく、短いながらもゴルジュや淵を配し、表丹沢ではもっとも変化に富み、楽しめる沢と書いてあったからです。
 当初は、大倉から二俣まで林道歩き、1時間15分の計画で、下山時間を考えると、一寸、遅れる心配がありましたが、森田氏のアドバイスにより、渋沢から県民の森までタクシーを使用することにより、1時間短縮し入渓出来ました。二股で沢装備の準備をしていると、出てきます??頭を左右にクニョクニョさせながら・・・??「こっちにも!!」「あっちにも!!」悲鳴の声、声・・・。そうです、ヒルが私達を歓迎してくれたのでした。
 川原を行くと堰堤があり左から越すと、小草平ノ沢が右から出合う。勘七ノ沢はまずF1の5メートルの滝から始まる。ロープを出し私がトップで行く。釜の左から斜上気味に登るのであるが1、2歩が難しい。丁度良い所に残置シュリンゲがあるので、使わせていただく。コースガイドによると、このハーケンをつかんで登った人は、まだまだ下手くそらしい・・・。上でロープを固定し、2番目からはプルージックで登るよう指示を出したが手でシュリンゲを引き上げる際、バランスを崩しスリップの危険を感じ、3番目からは一人一人ロープを安全環に固定して半マスト確保でクリアー。時間がかかっても安全が第一だ!
 F2の7メートル滝は問題なく右から登り、次に釜を持つ逆くの字状のF3となる。釜の右側をへつりで突破するのであるが、N氏がドボンしたようだ・・・! 真夏の暑い日中であれば気持ちも良かったと思うが、まだまだ寒い・・・。お気の毒様です・・・。F4は2段12メートル、右の凹角を容易に登れるが、上でロープを垂らす。「これ位の岩登りはなんのその!」自分の力で皆登ってくる。「いいぞ!その調子だ・・・!」
 しばらくして滝はなく、堰堤が4~5個続く。左俣を分け、目の前に迫力を感じるF5大滝15メートルが聳え立つ。尻尾を巻いてさくさくと高捲きたいところだが、ここはリーダの見せ所です。ガイドどおり左壁のバンドをトラバース、その上は等間隔でしっかりとしたボルトが打ち込んであるので安心だ。高度感もあり終了点に着いた時は我ながら自己満足。ビレーポイントも整備されており、人気が窺える沢だと納得する。全員登って貰いたいところだが、下山の時間を考え希望者3名にしぼる。森田氏、金指氏、成田氏が登る。高度感あるがホールド、スタンスが意外に豊富で、決して難しくないので次回は4名の人も是非チャレンジしていただきたい。
 大滝の上はゴルジュのなかに小滝が連続し、それぞれ自分の好きなルートを登れるので楽しいところだ。
 沢が開けると三俣となり、真ん中の10メートルの涸れ棚があるが特に問題なく簡単に越す。その後は伏流となり、右側のガレ沢を詰めれば大倉尾根の花立山荘の上に出るはずである。2本目のガレ沢以外は恐怖のガレ登りになるので注意が必要だと書いてあったが、どうも登り口を間違ったようだ。ガレ沢は落石が起こり易いので尾根上に這い上がる。木の根っこに掴まりながら急登が続く。下の7名も苦労しているようだ。Jさんはガレ沢を詰めているようで、落石が心配だ! 20~30分するとやっと平坦な尾根に出た。私のミスにより危険な詰めとなり、反省しながらメンバーを待つ。何とか全員揃い花立山荘に向かう。13時50分到着、ガスっていて視界はダメである。緊張から解放され、おもむろに沢装備を外しにかかる。K氏の沢シューズの中にヒルが潜んでいたようで又悲鳴の声。私は笑いながらも自分にも?と心配したが大丈夫であった。山荘から大倉まで登山道を下り、1時間30分でバス停に、帰りはいつものイロハ食堂で飲み会となり、17時30分に解散となりました。参加していただいた皆様には無事に沢登り講習(講習会らしきものは何もしておりませんが!)が終わることができ感謝しております。次回は1泊付きの沢登りにいきましょう。勿論、岩魚付きで・・・!!


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ325号目次