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万太郎谷
高橋 俊介

山行日 2008年9月20日~21日
メンバー 高橋(俊)、小幡、竹内

 「ようやく奥さんのお許しがでたよー!」と出張先の台湾からメール。台湾では強烈な台風が来ており帰国できるかどうかであったが、朝一番の便だったのでどうにか帰国。台風は日本に向かってるけど来週末だしこりゃ天気も期待できるかも♪と思いルンルン気分で山準備をするはずであったが・・・
 あれよあれよと一週間過ぎようとしているが、台風13号は迷走に迷走したあげく1週間かけて台湾から日本列島に上陸する模様と天気予報で言ってるし前線にも影響がでて土砂降りも・・・でもせっかく山にいけるし雨だったら一日湯テルメでだらだらして翌日日帰りで白毛門沢でいいやと思い中止連絡もせず出発。谷川岳駐車場にて待ち合わせし仮眠。
 翌朝、あれ、晴れてるジャン!どうやら南コースを取ったらしくさほどの影響はないようだ。早速準備しタケちゃん号を白毛門沢の駐車場にデポし小生のレガシーで反対側の土樽に向かう。関越トンネルを越えると、これが快晴ではないか!!!みんな今日は停滞だと思っていたらしくタープを持ってきてたり酒を大量に持ってきてたり、やはり考えることは同じですね(笑)吾策新道を終点まで入りここから入渓する。オキドウキョまではなだらかな感じでヒタヒタと進む。途中釣り師2人が下山してきたので、これは釣れないかもと思いつつも竿を出して進む。案の定、まったくアタリがない。歩いていても魚影がほっとんどなく、こりゃ駄目だねといっていた矢先、ばたやんが吠えてるので見てみると、「バラした~~!」と叫んでいた。ここからオキドウキョのゴルジュに入ってしまうため、竿をいったんしまい遡行に専念する。泳ぎがあったりナメがあったりで快適な遡行が続き、しばらくすると、一の滝が見えてくる。右側が直登ルートらしいがランニングが全くなさそうだし、かなりホールドも悪そうなのであっさり巻き道を選んだ。右から巻くと割りとしっかりとした踏み跡がある。その後も快適な遡行が続き二の滝がでてくるが、これは簡単に登れる。二の滝上から巨岩帯となる。
三峰三人衆!  そろそろ幕場を探して行こうかと言っていた矢先に右岸に5人くらいまでだったら泊まれそうな、そこそこ良さそうな場所を発見。焚き火の跡もあるし、若干薪もあったのでここに決定。テントを張ったり、薪集めをしたりと準備がほぼ終わりさぁ飲みましょうか?となるや否や、ばたやんから思いがけない一言が。
「んじゃ、釣りにいってくるよ。」
明らかに魚留めを過ぎていると思うのですが・・・と思わず隣のタケちゃんとアイコンタクトをしたが、ニコニコしながら行ってしまった。しょうがないので、2人で先に飲み始める。時間はまだ早かったが飯ごう用にオキ火を作っておきたかったので早速点火。ビールを飲み終える頃合に、ようやくばたやんが全然駄目と言って帰ってきた。そりゃそうでしょう。さぁ飲みましょ飲みましょと宴会モードに。

眠るっ!吠えるっ!

 メラメラと燃える炎をバックに歌うばたやんに、それを子守歌代わりに焚き火前で爆睡するタケちゃん。それをお天道様が許してくれるはずもなく、雨が降り出した。こうして早めの就寝となった。
 翌日、朝から曇り模様、今にも雨が降り出しそうな状況である。谷川岳の神様はまだ昨夜のおたけびを許してはくれないようだ。さっとパスタで朝飯を済ませていざ出発となったとたんに雨が降り出した。三の滝までは目と鼻の距離である。水流の右側から取り付き15Mほどでいったんピッチを切る。2段目はトポ図によると水流左側から直登となっているがランニングがまったく見えないし、落ちてしまうと1段目下まで落ちてしまいそうなので、右側のルンゼ上を登り途中から潅木沿いにトラバースするルートを選んだ。二俣・奥の二俣ともに右にルートをとる。ここから稜線まで一息とトポには書いてあるが、ここからが長かった。藪コギがないのはありがたいが、枯れた沢沿いに延々高度を稼いでいく。沢が枯れてから小一時間ほどは歩いただろうか?ようやく肩の小屋脇の稜線にでた。そのまま小屋までなだれ込み、ビールで乾杯!
 案の定というかやっぱりというか、ビールでいい気持ちになったところで、ピークはみんな何度も行ってるからいいよね。とのことであっさりと下山、しかも下るは天神尾根+ロープウェイコース。車回収しなきゃいけないし雨降ってるし・・・となんだかんだ言い訳をつけて最短コースでの下山となった。


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