トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ328号目次

風越山~木曽駒ヶ岳
野田 昇秀

山行日 2008年10月11日~13日
メンバー (L)鈴木(章)、野田、勝部、斎藤(吉)

 概略、風越山まで登山道があります。中三ノ沢岳までは、踏跡目印共にあり、以後三ノ沢岳迄までは、薄い踏跡で目印なし、這松、石楠花の藪コギでした。途中水場はありません。
10月10日
 夜国立駅北口に集合して、斎藤車で出発します。諏訪湖SAの入り口近く石段上部に四角で平らなスペースがあり幕営しました。
10月11日
 塩尻ICから中山道を進み、上松目覚の床ドライブイン前からアルプス山荘上の駐車場に入りました。霊神石碑が林立するところです。木曽駒ヶ岳登山道上松Aコースに入り、滑川土石流防止堤工事現場に抜けて右岸の林道に進むと風越山への道標があり河原に降りました。対岸の登山口へは、飛石で渡り徒渉なしですみました。2日分の水を入れて等高線ビッシリの斜面を登り始めます。トラバース気味の登りが多く助かります。尾根に出ると有名な木曽檜が点在します。1400m地点からブナ、ミズナラが多くなりスギヒラタケをゲットします。その先では、ナメコに似ているヌメリスギタケを採りました。山頂への分岐手前では、クリタケです。左ルートの尾根道をたどり風越山に着きました。尾根の通過点のようなピークでした。5分程先に展望台があり下山の上松Aコースが見えます。2日後に下る尾根を確認して1時間進み、1880mの岳樺に囲まれた草の台地に着きました。予定では、2時間先まででしたが、ここから密藪が続くので章子さん、勝部さんの相談で打ち切り幕営です。夕食は、斎藤さんの担当で、6玉のうどんに茸が入り満腹、酒が入り楽しい夕べでした。
10月12日
 テントを出ると満点の星です。6時前に出発してすぐに密藪帯に突入してネットガイド通り右側から笹をこぎますが、抜けられず、左側の尾根に上がり抜けました。鞍部に出ると、やせ尾根になり笹から解放されます。踏跡と目印が続く尾根をたどりテング山に着きました。ここまで2時間、テンバはありませんでしたから、昨日は好判断だったと思いました。蕎麦粒岳は樹林帯から抜け出した好天望のピークで三角点の所に小さな山名板がありました。御嶽、乗鞍、穂高、槍が見えます。急な下りから尾根道になり1時間で中三ノ沢岳に着きました。ネットガイドはここまでです。目前の岩峰は登らずにすみ鞍部に出ます。稜線を進むと這松と石楠花にさえぎられ、勝部さんが棒で方向を指してくれます。斎藤さんがトラバース道を探してくれます。三ノ沢岳まで歩きやすい所はなく地図上では短いのですが、這松、石楠花、登り、巻きを4時間続けてヨレヨレで三ノ沢岳に着きました。既に16時を過ぎており、すぐに出発します。登山道は歩きやすいのですが、体力が残り少なくケルンを過ぎると辛い登りになります。章子さんが火の鳥のようと表現した夕焼けです。赤い翼を広げ天空に一条の光が延びていました。暗くなると十三夜の月が出て道を照らしてくれます。何とか登りきって稜線に出ました。三ノ沢岳から2時間弱休みなしで来ましたが、18時を過ぎており、宝剣の鎖場通過は無理と、章子さん勝部さんが決定し、稜線の広いところに幕営しました。風が強く、気温が下がり手が凍りました。水の残りで章子さんがビーフシチューを作ってくれます。酒と行動食で終わりました。
10月13日
 5時起床。日の出に中アの主稜線、空木、越百が輝きます。一杯のお茶と行動食で朝食を済ませて7時出発、連続する鎖場をつたって宝剣岳山頂へ、大勢が登ってきます。水を求めてすぐ下山、小屋で水を得て一息つきました。連休のせいか都会と変わらない人通りです。中岳を巻いて木曽駒ヶ岳に着きます。360度の大展望です。富士山は頭だけ、浅間は煙が、槍は太めに見えました。山頂から標高差2000mの下りです。頂上小屋から前岳の鞍部に出て、上松Aコース巻道に入り、八合目で尾根道と合流して、五合目金懸小屋で休憩、敬神の滝で沢水を腹に詰め林道を歩き駐車場に着きました。頂上から4時間半の下りで膝がガクガクになりました。木曽福島駅で食事、駒の湯で一浴します。中央道の大渋滞を抜けるのが大変でした。長時間の運転斎藤さんご苦労様でした。章子さん、勝部さん有難うございました。
 三ノ沢岳の藪コギは、忘れられない思い出になりました。

〈コースタイム〉
10/11 アルプス山荘(08:50) → 風越山(11:20) → 1880m峰泊(12:40)
10/12 幕営地(05:50) → テング山(08:00) → 蕎麦粒岳(09:50) → 中三ノ沢岳(12:10) → 三ノ沢岳(16:10) → 宝剣岳手前稜線泊(16:10)
10/13 幕営地(06:50) → 宝剣岳(07:30) → 木曽駒ヶ岳(08:40) → 敬神の滝(13:00) → 駐車場(13:30)

トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ328号目次