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ロープワーク講習会・広沢寺
坪松 聖幸

山行日 2008年11月9日
メンバー (L)坪松、佐藤、小幡、平林、前野、森田(温)、森田(純)、河野、渡辺

 今回は、基本的なことや普段やらない自己脱出や懸垂の仮固定等を反復して練習し、確実な動作として身体で覚えて貰い、いざと言う時に備えてもらうためと、自分の知っている技術をもう一度復習しようと思い実施した。やること自体は、簡単な事でも間違った手順や方法を覚えてしまっては意味がないし、練習を定期的に行わないと忘れてしまうので、山に行って経験を養うのも大切だが、基本をもう一度練習することも自分の安全を守るためには、大切だと思う。この文章を書いていて、もっとこうすれば良かったとか、ロープや道具の点検、管理なども教授すべきだったなぁ・・と、今更ながらに思うが、少しは、皆さんの技術の維持、向上になったのではないかな?
 当日本厚木駅8:00集合、バスで広沢寺温泉入口に向かう。広沢寺は、自分が初めて岩登りをした場所で、去年アイゼントレーニングで訪れた以来だ。30分位歩いて弁天岩に到着。始めは、岩場にロープを張らずに下の林で懸垂下降の手順、仮固定を説明、展示して練習を開始。懸垂下降で一番重要なのは、下降支点でこれが壊れたら終わりなので信頼の置ける物を選ぶようにと強調した。人工の支点から取る場合は、必ず2点以上から取って、なるべくなら残置されているシュリンゲにロープを掛けないで自分の持ってきた新品のシュリンゲを使用した方が、より安全性が高まると思う。一つ一つ点検を確実に行うように自分も心掛けている。参加した皆さんも熱心に練習をしてもらい、仮固定では実際にロープに体重を掛けて実際に効いているか検証してもらった。
雨が降っても  次は、流動分散と固定分散の勉強をしてもらい一人ずつ実際に支点を作った。そして、岩場にロープを2本張り、自己脱出で上まであがって、懸垂で降りて来る動作を反復練習し、下降途中でロープ固定を行ってみた。ハングした所で行えばもっと効果のある練習だったろうが、垂壁だとやりずらくて、あまり練習にならなかったようだ。またスリングが固く締まってしまい、佐藤さんが使用していたロープマン等の登行器があればもっと簡単に上まで上がれただろう。肩がらみ懸垂も一度やってみたかったのでやってみたが、首周りと股に通したロープが摩擦で熱くなり、短い距離での下降や、傾斜の緩い所でしかやらない方がよいと思った。もし下降器を落としてしまったら、半マストで降りた方が良いだろう。他に腰絡みや肩がらみの練習もやろうと思ったが、時間もなく雨も降ってきたので、最後に弁天岩の上まで上がって終了とした。ここのスラブは、適度な緊張感があって登っていてとても楽しい。
 スタカットの練習もやりたかったが、基本的なことは、練習できたと思う。後は、家で定期的に練習して、技術を身につけてください。
 最後に佐藤さん、小幡さん、他のメンバーの指導をして頂きありがとうございました。

坪松講師の熱心な指導

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