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集中山行・尾瀬沼
その3 裏燧林道
三澤 邦夫

山行日 2008年11月2日~3日
メンバー (L)三澤(単独)

 今年はなかなか山に行けないので、尾瀬集中には必ず参加するつもりでいた。貴重な三連休だが、まるみ山荘の冬支度により1日遅れの入山となる。沼山峠コースはバスが終わったため裏燧林道から行く。無雪期の尾瀬は2回しか経験していない。三条の滝も見たいので今回の尾瀬集中は良い機会(の筈)だった。山荘から御池までは車で50分と近いが、昨夜の冷え込みで路面凍結があり、七入で少し待つ。御池駐車場には昨晩の積雪があった。風も強くて雲も低く、気持ちが萎えるが集中だからズル休みはできない。駐車場からすぐに燧ヶ岳コース分岐があり、立派な遊歩道を直進する。観光客用(?)の湿原を過ぎると木道が始まって尾瀬モードとなる。心配していたツルツルはさほどではなく木道は普通に歩ける。
 道は林と湿原を交互に抜けて行くが、湿原が開けても雲が低いため解放感が湧かない。最初の湿原には姫田代と名前がついていた。この先、上田代、横田代、西田代と浦和駅のようなネーミングが笑える。面白いのは斜めの湿原である。湿原は水平という常識を覆すヘンな所である。傾斜湿原と言うらしいが、会津駒の山頂付近のようなイメージだろうか。木道は登り降りもなくノタノタと続く。裏燧林道と言っても車が通る訳でもなく、良い散歩道である。程なく三条の滝分岐に着くがコースが閉鎖されている。凍結危険とのこと。確かに先ほどから木道の両脇に雪が多くなり降りになるとツルツルして危ない感じだった。三条の滝は次回に回して山腹の段吉新道を行く。地図で見るより登り降りのあるブナ林を40分程行くと広大な尾瀬ヶ原の一角に出る。温泉小屋はクローズしており、周囲の人影も疎らである。寂しい風景だけど私は好きだ。暫くは静寂な尾瀬ハイキング銀座を行く。見晴十字路まで来ると写真を撮る人が結構いる。フランスパンだけの質素な昼食を終えて先を急ぐ。この先も長いので飛ばすことにしようと思った矢先にツルっと滑った。山道より湿原の木道の方が凍っているようだ。ここで新兵器のノンスリップというスパイクを履く。アイゼンと違って登山靴に被せるゴムのワラジのようなもので6本のスパイクが効く。
 ほぼ予定時刻に集合場所到着。一番乗りだ。3組分のテント場を確保して、おでんを温めていると森田夫妻が到着。更に30分程して本隊到着。久々に集中らしい雰囲気で嬉しくなる。更に遅れて山口氏到着。持参の大根で作った風呂吹き大根は美味しかった。ここから先は本隊と合流です。

〈コースタイム〉
11月2日 御池(09:00) → 天神田代(10:15) → 見晴(12:45) → 尾瀬沼キャンプ場(15:05)
11月3日 キャンプ場(06:55) → 燧ヶ岳(10:10) → 御池(12:45)

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