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山スキー・木曽御嶽山
箭内 忠義

山行日 2009年3月15日
メンバー (L)箭内、藤井、澁谷

 木曽御嶽山に山スキーに行きました。頂上から広大な斜面、高度差1500mを一気にひたすら滑り降りられるのが、なかなか良いではないかの世界なので紹介したくなりました。
 木曽御嶽山の頂上、剣ヶ峰はちょうど高度3000mの高さだ。快晴、青空の中、360度の展望だった。目にはいる景色が半端なものじゃない。穂高、槍ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、空木岳などなど日本アルプスが、のきなみ展望できた。おまけに山なみのはるか向こうに富士山まで見えた。
 藤井さん、澁谷さん、箭内の三人で心ゆくまで景色を楽しんだ。2800mあたりからは雪の表面が凍っており、急斜面なのでスキー板はデポしてアイゼン、ピッケルで上り詰めた。
ピッケル、アイゼンで剣ケ峰へ、展望最高  景色はよいが、風がびゅんびゅんと吹きつける剣ヶ峰に三人が立てた時は、なんか、とても嬉しかった。来てよかったなぁとしみじみ思ってしまった。自分はアイゼンのベルトをきちんと調整していなくて登る途中、何十回もアイゼンが外れた。そのため時間がかかり迷惑をかけてしまった。頂上で藤井さんのピッケルを借りてアイゼンを調整した。おかげで下りは安全に降りることが出来た。
 木曽御嶽山の登りは「御岳ロープウェイスキー場」だ。14日の夜中に到着していた。駐車場は雪で覆われていた。思いのほか冬山の状況だった。駐車場にテントを張った。
 朝、目覚めると駐車場は車で一杯になっていた。早々にテントを片付け、ロープウエイに乗り込んだ。ロープウェイ終点の飯森高原駅は標高2150mだ。高度が稼げて嬉しいではないか。駅出口の登山届ボックスに登山計画書を投函していざ出発だ。目の前の尾根、シラビソの林の中に赤布がつけられていた。スタート時はいつも心がワクワクする。何と言っても天気が良いのが最高のプレゼントだ。
やる気満々の2人、背後の林に入ります  シラビソの樹林を抜けると、ダケカンバの疎林になります。ダケカンバ帯もあっという間に終わってしまいます。目の前は大雪原となります。
 しばらくすると左側の尾根と合流します。石室山荘を左に見ながら、ひたすら高度を稼ぎます。
 高度が上がり、剣ヶ峰に近づくほど急登になります。2850m辺りにちょっとした鞍部があります。ここを終了点として下っていく人もいます。
 私たちはここにスキー板をデポし、アイゼン、ピッケルで最後の急登を上ります。

ここまでは赤布がついており迷うことはない急登がつづくが景色は最高
最後のふんばり、キツイ登りです華麗に滑っているように見えますか

 さて、およそ3000mからの滑りです。景色は最高です。遥かな山なみを見ながらの豪快、爽快な滑降と行きたいところですが、雪質がちょっとばかりよろしくないのであります。硬いところ、もぐる所、凸凹のところと様々に変化します。ちょっと滑ると休み、また、ちょっと滑ると休みで滑ってきました。
よい展望のなか気分はよい  御岳ロープウェイの終点「飯森高原駅」からはスキー場のゲレンデを滑ります。何と結局、スキー場のゲレンデが圧雪されていて、そこが一番スピードを出せ、快適に滑れたのでありました。 ゲレンデはちょうどリフトの終了時刻になり、誰もいない斜面を貸切状態で、三人で楽しんできました。滑り終わりの終点が駐車場のところとなります。
 帰りは小坂温泉「けやきの湯」に入り帰京としました。

〈コースタイム〉
出発(09:00) → 頂上(14:00) → 駐車場(16:10)


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