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九州の山(阿蘇・久住山)
箭内 忠義

山行日 2009年5月2日~6日
メンバー (L)箭内、服部、原口、澁谷、小山、福間、(別所)

1.行ってみるか
 五月の連休に車で九州の百名山に登ってきました。2年間限定で高速料金が休日は安くなるというのです。たまにはアホなことに挑戦してみようとフト思ったのです。こんなアホで疲れる計画には誰も参加しないだろう、その時は中止にすればいいと気軽に考えていました。しかし、参加してくださる方がいました。有り難いことです。
 早速決行することにしました。しかし、細かい計画など立てていないので、行き当たりばったりの山行です。その点で参加した皆さんには、たいへん不快感を与え、ご迷惑をおかけしました。申し訳ないことでした。ちなみに行きは、寝ずに運転して24時間かかりました。帰りは、同じく寝ずに運転し、18時間かかりました。高速料金は、往復で2,600円でした。走った距離は車のメーターで2840.3kmでした。ガソリン代は、31,656円です。車は服部号、ノアです。

2.いざ、なっがあーい旅へ
 5月1日10時20分に小田急線「本厚木」駅から出発です。九州に住む福間さんから「まっとるけんねー」とのメールがあり、九州、古賀駅に向けての出発でした。
 当初の予想では古賀までは12時間から15時間で行くだろうと読んでいました。高速バスが12時間でいくようになっていたことと、職場の熊本人が12時間で東京まで来たという話を聞いていたからです。
 服部さん、原口さん、澁谷さん、小山さん、箭内の5人です。そのうち、運転は、服部さん、小山さん、箭内の3人です。東名高速に乗りましたが、もはや10時を過ぎていましたが、車で一杯です。最大の難所は大阪を抜ける道路でした。大阪を抜け、中国道に入る区間だけで7時間以上かかりました。
 5月2日の朝を迎え、明るくなっている時に、厚木から出て9時間以上たっていてもまだ、大阪あたりをのろのろと走っていました。かなり辛く、しんどい状況でした。大阪周辺は、7時間服部さんが運転していました。服部さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。中国道は車が流れました。しかし、関門海峡を渡り福間さんの待つ古賀駅に着いたのは夜の7時になってしまいました。

3.九州上陸
 カーナビの予想到着時刻を見て、福間さんとは、6時に古賀駅と約束していましたが、1時間も駅に待たすことになってしまいました。福間さん、ごめんなさい。車が駅に着くと、福間さんはベンチに座っていました。車を見ると元気に乗りこんできました。手には、乾杯用のノンアルコールビールとお寿司を持っていました。さすが気配り福間さんです。早速車の中で再会を祝して乾杯です。嬉しい時間でした。スーパーで食材を買い入れ、地獄温泉清風荘に向かいました。清風荘に着いたのが夜の10時すぎでした。本当に24時間のなっがーい旅でした。

4.地獄温泉清風荘自炊宿
 遅くつきましたが、早速温泉に突撃です。ここの温泉はなかなか味があります。湯船の底からぷくっ、ぷくっと温泉が湧き出ているのです。長旅の疲れがちょっとばかり取れました。原口シェフが遅い時間でしたが手早く豚肉とモヤシ、エノキの鍋を作ってくれました。遅いから、明日があるからと宴会は控えめにと思っていましたが、飲み始めたら激しい、楽しい宴会に突入です。なんたって福間さんとの再会ですし、ながあーい旅をしてきたばかりですから、ホットしています。

温泉とビールでみな笑顔原口シェフのおいしい鍋です

 乾杯のビールが本当に美味かったですね。2日の日はこれで終了となりました。お疲れ様でした。

地獄谷温泉の前で

5.阿蘇山へ 5月3日
 今日の予定は阿蘇山に登り、午後は観光地、高千穂峡見学です。そして、夜は、祖母山の登山口でテントを張る計画です。
「九州は任せてください。私がご案内いたしますから。」との力強い小山さんの言葉に甘えての行動です。車で阿蘇山ロープウェイの麓の乗り場、阿蘇山西駅まで行きました。そこからロープウェイで火口西駅まで一気に上ります。阿蘇山の火口が大きく口を開けています。風は強いですが、快晴でとても気持ちがいいです。早速記念写真です。

とうとう来ました九州・阿蘇です火口は広い

 ここから小山さんは車まで戻り、阿蘇の反対側、仙酔峡まで車を回してくれました。
 私たちは阿蘇の大きな大きな火口を眺めながら砂千里ヶ浜から中岳・高岳を巡り、火口東駅から仙酔峡ロープウェイで仙酔峡まで下りてきました。
高岳頂上です  のんびり景色を堪能しながらのハイキングでした。仙酔峡には小山さんが車を回して待っていてくれました。有難いことでした。
 午後は、九州の観光です。小山さんお勧めの高千穂峡へ向かいました。しかし、五月のゴールデンウイークです。高千穂峡は、大混雑、車が近づけません。計画を変更して、天岩戸神社に行きました。
 宮司さんに説明を聞きました。なぜか妙にありがたい気持ちになりました。そこから、買い出しをして祖母山の登山口に向かいました。祖母山への最短距離の登山口です。トイレと水道がついた東屋で快適です。駐車場も広々しています。今夜も楽しい楽しい夜でした。

宮司さんと一緒でないと見学できません宮司さんと一緒でないと見学できません
地元の人と盛り上がります

5月4日小雨
 朝、目を覚ますとテントに雨粒がピシピシと当たっている音がします。かなり激しく降っているように感じたので、早々と祖母山登山は中止と決定してしまいました。
 暫くして、朝食の準備でもするべいかとテントから外に出てみますと、雨はパラパラと降る程度でした。祖母山に行ける天気でした。いまさら再度変更はできないので、午前中は温泉巡りとしました。行った温泉は、長湯温泉のラムネ温泉です。全国的に有名な温泉です。湯に浸かると肌に空気の泡ができます。長く入っているとその泡がだんだんと大きくなってくるのです。
雨があがっているのに温泉に  福間さんは、今日中に家に帰らなくてはならなりません。黒川から福岡までバスがあるので、皆で黒川温泉まで行きました。
 午後になると時折降る雨が若干激しくなりました。雨の中、黒川からバスで帰る福間さんを見送りました。楽しい時はあっという間に過ぎ去ってしまったという感じでした。福間さんを見送った後は、私たちは九重山に登るべく、坊ガツルの法華院温泉に向かいました。別所さんに連絡し法華院温泉で合流としました。坊ガツルには、九重山の北側、吉部のほうから入りました。駐車場から平坦な道が続きます。視界が開けたなと思ったら、遠くに法華院温泉の宿が見えました。周りの風景がとても素敵なところです。宿に着くころには雨も上がりました。宿ではバンガローを用意してくれました。私たちだけで使えます。気兼ねなく過ごせるのでちょっと嬉しいかな。早速温泉に入りました。山で、それも宿の温泉は山やにとって最高の贅沢ですよ。宿では食事も出ます。湯布院岳を登ってきた別所さんもここで合流です。

温泉に入り楽しい会食です法華院の看板を前にパチリ

「朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや」
福間さんに続き、別所さんにも会えて心が弾みます。食堂そして、バンガローでも宴会は続きました。

5月5日(晴れ)
 今日は九重山に登り、東京に帰ります。目覚めると快晴です。外に出ると原口さんがニコニコしています。手にはたくさんのタラの芽を持っています。「周りをちょっと歩いたら採れたんだよ」とすこぶる上機嫌な原口さんでした。その笑顔をパチリ。
タラの芽を採りご機嫌の原グッチ  宿にお弁当を用意してもらいました。それを持って出発です。別所さんとはここでお別れです。別所さんは、九重の違う、未踏の山に向かいます。小山さんは、車を私たちの下山口、牧の戸峠まで回してくれるために別所さんと途中まで行動を共にします。有難いことです。さて、服部、原口、澁谷、箭内で九重山に向かいます。登山口の標識に従い歩き始めましたが、最初ルートを外しました。しかし、原口さんの声に従い強引にそのまま突入したら立派な登山道に出会いました。
 登山道に導かれながら原口さん先頭でのんびりと進みます。今回の山行では原口さんが常にトップです。原口さんは毎日鍛えているそうです。毎日スポーツジムに通い、筋トレ等を行っているようです。トレーニングをした後はゆっくりとお風呂に入る、充実した日々を送っています。何しろ時間とお金はたっぷりあります。それに向上心というものもありますからバッチリです。若い者には負けないぞ―の気合で先頭を歩きます。しかし、原口さんの後ろに従っているのは、じき60になる者、50代、じき50になる者ばかりです。決して、間違っても若いとは言えません。坊ガツルから中岳分岐をこえ久住山の稜線に至る道はとても静かでした。誰とも会いません。でも稜線に出ると、長者原、牧の戸峠方面から登ってくる登山者がたくさんいてにぎやかです。若者、お年寄り、子どもたちと様々な年代の人たちが青空のもと、皆元気に楽しそうに登ってきます。子どもでも、お年寄りでも誰でも登れる山のようです。東京で言うと、高尾山のような賑わいです。そんな登山者に交じって私たちも無事久住山の頂上にたどり着きました。

久住ではなく笑顔でパチリ久住ではなく笑顔でパチリ
久住山は気持よかばい久住山は気持よかばい

 下りは坊ガツルではなく牧の戸峠に下りました。小山さんが車を回してくれています。有難いことです。
 帰りは、ちょっと洒落た名前なので「星生山」にも登り牧の戸峠まで行きました。峠に着いたのは午後1時、小山さんが車を峠まで回してくれていました。
 これで今回の九州の山行の計画は終了です。リーダーが行き当たりばったり、優柔不断で、きちっとした計画に従って行動することはなかったので、皆さんにはかなり迷惑をかけたかもしれません。すまんことでした。
 さて、九重山を最後に東京に帰ります。帰りに福間さんお勧めの渋い温泉、筌の口温泉を探し当て、入ってきました。そして、最後のダメ押しの温泉は湯布院です。湯布院の温泉に浸かり、夜中に眠くならないようにちょっと仮眠をし、東京に向かいました。湯布院を出たのが6時20分、厚木に着いたのは次の日5月6日の12時30分でした。
 お疲れ様でした。参加してくださり有り難うございました。

〈行程〉
5月1日 厚木 22時20分発
5月2日 古賀 19時着 → 阿蘇地獄谷温泉 22時着
5月3日 阿蘇山 → 天岩戸神社(高千穂) → 祖母山山麓
5月4日 長湯温泉 → 黒川温泉 14時30分 → 九重坊ガツル → 法華院温泉 18時着
5月4日 長湯温泉 → 黒川温泉 14時30分 → 九重坊ガツル → 法華院温泉 18時着
5月5日 法華院温泉 6時35分発 → 中岳分岐 08時30分 → 九重山頂上 → 星生山 → 牧の戸峠 13時 → 筌の口温泉 → 湯布院温泉 18時20分着
5月6日 厚木 12時30分着

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