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大山川本流
野宮 一泰

山行日 2009年3月15日
メンバー (L)土肥、森田(温)、森田(純)、小坂、宮野

 今年初めての沢登り。山行計画に大山川本流の名前を見たとき、思わず「ハッ」と思った。それはこの沢が、生まれて始めて沢登りを経験した沢だったからだ。その頃は、まだ山岳会に所属しておらず、沢登りというジャンルも知らず、一人で山歩きしていた程度であったが、あるお店で沢靴を見つけ、沢登りについて説明をしてもらい、ガイド山行で始めてしたのがこの沢でした。
 今、会に所属するようになり、いろいろな山を楽しむことが出来るきっかけとなった沢と言えるのかもしれない。
 久しぶりの沢も、入口にある二重神社前の橋と二重ノ滝しか、記憶に無く、今回、新たな気持ちで登る事ができた。
 二重ノ滝の前で支度をしてから、土肥さんのリードで滝の左側から、遡行を開始した。私たちの前に2パーティーが、同じように左側を行きましたが、その後、3mハングの滝で一緒になりました。このハングの滝には、本では太い倒木が3本かかっていると載っていましたが、1本になっていました。倒木の左右どちらでも登れるようで、男性同士の組は、左から、男女の組は、右側を直登し、私たちも右側を登りました。この時、かすかにかかる水が、沢登りをしている気持ちにさせてくれました。その後の7mの滝は、細い残置のロープがあるが、あまり頼りにならない感じで、補助的に使い右側を登る。上の方が少し軟弱でした。また、滝の上では支点が取れそうな木が離れている上に、そこまで行くのが危ない。そのため、ここでのフォローのビレーは、肩がらみでした。自己確保が出来ないので、スノーバーの様に、仰向けに倒れこんで足もとの石に突っ伏した状態でした。下にいる人達は、何、ビレーにそんなに苦労しているのかと言う感じでしたが、登って来て見て、足場の悪いのが理解できた、という感じでした。
 登ったすぐ上には10mの滝がありますが、その滝の前で休憩をとりました。桜の開花はまだでしたが、休んでいる間、寒くも無く、春の日差しと水の流れる音が気持ち良かった。又、目前は、すでに景色を望める高さになっていました。
くつろぎのメンバーたち!  休憩後、10mの滝は、本にある様にホールドがあり無難に登りました。そして、核心の上部がトイ状の6mの滝は、残置ハーケン2つにクリップし、中央を少し濡れながら、小さいホールドを使い登る。直登しない場合は、左側を巻いて滝の上に出る事が出来る。ここから、いくつかの滝を登り林道に出ることが出来ました。途中、沢を懸垂しながら下ってくる人がいて、慣れた沢なら、沢下りも楽しいかもしれないと思いました。林道への詰めも、あまり苦にならず、林道では、大山へのハイキング客の声がしていました。私たちも、頂上で一杯やってから、帰りはロープーウェイを使わず、バス停まで歩いて帰りました。


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