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烏帽子ヶ岳~念丈岳~中澤新道
鈴木 章子

山行日 2009年8月29日~30日
メンバー (L)鈴木(章)、山口、森田(温)

 中央アルプスの主要なピークは殆ど行ったと思っていたが、烏帽子ヶ岳、念丈岳はまだ歩いてないことに気付いた。2006年の新ハイキングの本に、何時か廃道化する『中澤新道』と記されていたので気になっていたので出かけてみた。
 当日、甲斐駒ヶ岳鋸岳の例会があり、会員は殆ど、そちらに参加してしまった。犠牲的精神?で参加してくれたのは、森田氏のみ。
 さらに、是も大きな犠牲的精神(神様のようだった)残業で遅くなると渋る山口氏、車の為に強くお願いして参加していただいた。(感謝!)
 西国分寺駅を出たのは0時、諏訪Pで仮眠。
 翌朝6時出発。一路、鳩打峠へ。この辺りは、松茸が取れるらしい。地域で保護している看板を目にする。鳩打峠の駐車スペースは広く、すでに2台停まっていた。簡易トイレも設備されている。身支度を整え、車を後に8時15分出発。小八郎岳を目指す。道はよく整備され問題はないが暑い。とにかく暑い。
 小八郎岳山頂は、展望が良く、小八郎の碑(何をした人かよく判らなかったが)があった。また、保護しているのか『マツムシ草』の花が多く見られた。さらに、東屋もありゆったりとした気分にさせてくれた。山頂でしばらく涼み、次のピーク烏帽子ヶ岳へ向かう。道は、ほんの少し私好みになっていく。途中でチチダケを取りながら急坂を登る。烏帽子岩が見えるとコースは二手に分かれる。危険コースを選び、烏帽子岩に。
烏帽子岳危険コース  そこから間もなく山頂。瓦礫の岩の山頂だが気に入った。ここまでに3~4人の登山者に出会ったが、その後は誰にも会わなかった。烏帽子ヶ岳~池ノ平山までは何となく着いてしまった。池ノ平山は、水さえあれば幕場に最高。我々は、2000mに沢があるというので、それを当てにして、水は無し。疲れた体に鞭を打ちつつ念丈岳へ。中央アは、森田氏は初めて。念丈岳から見る山々に心惹かれる様子だ。また、山口氏は、私より、中央アは詳しい様子。主稜から離れた念丈岳山頂(静かだが、決して地味ではない)で地図を見ながら、しばらく雑談をした。
念丈岳山頂  念丈岳から本高森山までを『中澤新道』と呼ぶ。中澤氏が12年間掛けて開いた道。彼は、今、病床にあるとのこと。地元の山岳会が道を守っていると書かれていた。
 念丈岳から2000mの沢がある地点目指して、畦道のような道を下っていく。30分ほどで、幅1m位の沢に出たが、幕場がない。沢筋に2~3人テント1張りがやっとのスペース。そこに幕を張り夕食作りにかかったが、虫の多いのに閉口してしまった。夕食後、疲れていたので18時には横になった。
 翌朝、朝靄の中大島山へ。草原状で気持ちのよい山頂。畦道みたいな登山道がよく似合う。登山道はよく整備されているが、歩く人が少ないのか、下草があり足に心地よい。本高森山からは地域のハイキングコースになっているのか、指導標も多くなる。前高森山をピストン後、吉田山から戒壇不動を目指し、クラガリ沢を下る。痩せ尾根の急下降は、気が抜けない。戒壇不動は、岩に不動様が彫られていた。
戒壇不動奥の院  鎌倉時代からの信仰とか。下山口の隣政寺(土地の人は山の寺と呼んでいる)の奥の院にあたる。戒壇不動から道は歩きやすくなった。30分ほどで隣政寺。大きな境内の隣政寺前でタクシーを呼んだ。
 帰路の温泉は、鳩打峠の登山口にある松川温泉で。そこで食事も済ませた。すべてが揃っている大きな施設だった。高速インター間近。

〈コースタイム〉
8/29 鳩打峠(8:15) → 小八郎岳(8:50~9:20) → 七合目(10:30) → 烏帽子ヶ岳(12:00~25) → 池ノ平山(13:00) → 奥念丈岳分岐(13:55) → 念丈岳(14:10~40) → 沢(幕場)(15:10)
8/30 幕場(6:45) → 大島山(7:00) → 本高森山 → 前高森山(ピストン)(8:30) → 吉田山(10:20~40) → 戒壇不動 → 隣政寺(11:45)

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