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裏岩手縦走
渡辺 守

山行日 2009年8月22日~23日
メンバー (L)渡辺、峯川、森田(純)、深谷、榊原、(山口)

 初リーダーをした。約1年ブランクもあったが入会して3年、特にこの1年間は随分と例会に参加させてもらっていた。リーダーの方は大変だろうなとも思いつつ、いつもおきらくに参加させてもらっていた。なので、今回の初リーダー例会は天気に恵まれ、皆で温泉も楽しめて、そして無事下山でき本当にホッとした。
 夜行バスを盛岡駅で乗り換え松川温泉に着いたのが9時前、曇り空だか視界は良好で、早速ブナ林の中を進んだ。さすが東北の原生林、妖気を感じる。
 コースタイムどおり大深岳に12時に着いて、岩手山を望む。相変わらず、うす曇りだが、その雄大な姿は変わりない。風が強くのんびり尾根歩きを期待していた僕は少しがっかり。
強風の中の尾根歩き  でも実はリサーチ不足で三ツ石山方面との分岐以降は藪と倒木だらけだったので、もともとのんびり尾根歩きどころではなかった。ほとんど視界もなく関東森に着いたときはもうウンザリ、あと30分と言い聞かせて八瀬森山荘を目指す。
藪と倒木だらけで展望は無し  山荘はやや古いが広く、奇麗に掃除されていて快適。泊りも我々だけ、気兼ねなく宴会ができる。3日前のルームに見学に来たばかりでもちろん例会初参加の榊原さんは期待の30代で山岳部出身!缶ビール6本、焼酎1リットルを運んでくれた。今晩はキムチ鍋で豚肉、豆腐、白菜、キノコ、具だくさん。みなの豪華つまみも加わり、裏例会募集名の「宴会温泉山行」どおりとなった。そうでなければ千明さんに顔向けできない。

具だくさんのキムチ鍋は大人気貸切の八瀬森山荘で記念撮影

 翌朝は曲崎山の急登でひと汗をかいていると景色が開けてきた。真っ青な朝空だ。岩手山、そして昨日の藪ルートを振り返る。曲崎山山頂は残念ながら見通しがきかなかったが、下りに入ると大白森山荘へ続く尾根、そしてその先の湿原が美しく見える。しかし、その前に大白森、大沢森でまた藪かと士気が下がるが、実際はたいしたことはなく光り輝く素晴らしいブナ原生林を進むことができた。
このブナの原生林には癒されました  新築と見間違えるほどの奇麗でかわいい大白森山荘で休んで少し行くと木道になり湿原が現れる。もくもくと雲が美しい。秋田駒も迫ってきた。昨日の藪のもやもやは完全に晴れた。ここの写真だけ見たら勘違い(このコースは藪なんかない雄大な東北の森と尾根歩きと)してしまうなぁと思っていると、乳頭温泉から来たハイカーとすれ違う。
来て良かった~!素晴らしい大白森湿原  そろそろ先が見えてきた。木道がしばらく続き下りに入り、鶴の湯分岐を過ぎ、あっさり蟹場分岐に着く。残念なのは鶴の湯分岐以降のゴミだ。割れたガラス瓶や缶、食料袋が散乱している。乳頭温泉とハイキングのダブル人気のせいなのか。それまでの静かな山が一転してしまった。
 蟹場に下山して黒湯で温泉につかる。タイトルどおり孫六、大釜温泉の計3湯に入り帰京の途に就く。峯川さんと私は孫六温泉に泊まり、翌日は再び黒湯そして鶴の湯、休暇村、妙の湯に入った。それぞれの味わいのある湯であったが、まったく期待していなかった休暇村の露天から見えるブナ林の美しさと2種の温泉が良かった。乳頭温泉にはぜひ雪の時期に再訪したい。

賑やかな鶴の湯温泉
〈コースタイム〉
8月22日 曇り 盛岡駅(6:45) → 松川温泉(9:00) → 源太ヶ岳(11:30) → 大深岳(12:00) → 関東森(14:50) → 八瀬森山荘(15:10)
8月23日 快晴 八瀬森山荘(6:20) → 曲崎山(7:50~8:00) → 大沢森(9:05) → 大白森山荘(9:50~10:00) → 大白森(10:55)→ 小白森山(11:20) → 大釜温泉(13:10)

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