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北八ヶ岳
渡辺 守

山行日 2009年12月5日~6日
メンバー (L)渡辺、飯塚、小堀、三澤、土肥、森田(純)、成田、荻原、高木

 電車組、車組各4名の計8名の予想よりやや多い参加。熟練メンバーに囲まれプレッシャーがかかるところだが、2度目のリーダーなので多少気持ちにも余裕がでる。
 バス到着の11時15分にロープウェイ乗り場で待ち合わせ。車組は渋滞を恐れ早めの出発で、電車組の私たちより1時間前には着いていた。準備を整えロープウェイで着いた山頂駅は、雪不足の懸念は吹っ飛ぶ銀世界だった。絶好の雪山始めとなる。早速8人連隊で進むと晴れていた空が怪しくなり、北横ヒュッテに着くころには雪が降り出した。
もうすぐ北横ヒュッテ  北横岳を過ぎると雪が深くなり、いつも元気な成田さんと荻原さんがどんどん進み見えなくなるが、故障者にかこつけて残りメンバーはスローペースで進む。夏ならわずか100分のコースだが、結構長い。鍋スープがぐっと肩にかかりバテ気味で幕場の双子池に到着したのは17時前、池は雪に覆われ真っ白だった。恒例の鍋宴会は三澤さんテントのお陰で8人全員で1つの鍋を囲み、大いに盛り上がる。
 翌朝は快晴で樹氷の白と空の青のコントラストが見事、幻想的な月とキラキラの朝日に照らされる湖岸の道を進み始める。双子山では強風に見舞われゆっくりできなかったが、浅間山方面の展望は素晴らしかった。

強風の双子山山頂いよいよ蓼科山

 大河原ヒュッテまではまあ順調であったが、故障者組の状況が思わしくなく、分かれて別ルートで下山するとの話も。それも大変なので、ゆっくりでいいので皆で行きましょうということになる。将軍平まで緩やかな上りをまさにゆっくりゆっくり進み、時間はかかったが、そのおかげで故障者組もペースが出てきた。一時は何時に着くかなぁと心配した蓼科山に12時に着く。百名山だけあってなかなかの賑わいだ。8人連隊で集合写真を撮ってもらう。
無事全員登頂  下山を開始するがやはり想定時間より2時間近く遅く、バス時間に間に合うよう急ぐ。南斜面なのでゴツゴツ岩に雪が着いている状態で歩きにくい。こういう時はいつも、面倒くさいなぁ、早く着かないかなと思いつつ辛抱の下山である。コースタイムどおりに女神茶屋に降りたのでギリギリでバスに間に合うかと思ったら、何とバス時間を20分間違えていた。ここからバス停のプール平までは信玄棒道で約1時間、走って間に合うかどうかなので瞬時に諦めて次のバスに決める。
 遅れていた故障組を待つが、まだかなり時間がかかりそうだとのことで、電車組は揃ったところで先に下山を続けることにした。車組は三澤さんがタクシーで車を回収してくるので、ここが下山地。少し羨ましい。
 親湯の共同浴場は、無色透明だが熱くシャープな湯であった。建物も渋く下山地にこんな温泉は有難い。その後そばで乾杯といきたがったが、生憎店が閉まっていて残念。バスを待つ間に車組の無事を確認し下山報告終了。
 今回はかなり時間に余裕を持ち、もし遅くなっても大きな問題にならないと安心していた。しかし、故障者や天気の状態によっては、そんな余裕は直ぐに無くなることを実感した。会社では「なんとかなるさ」なのだが、山では気持ちを入れ替えることにした。


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