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登川米子沢~巻機山
星野 剛

山行日 2009年10月18日
メンバー (L)荻原、星野、権、永田

『おぎちゃんとゆかいな仲間たち』山行第1弾は越後の名渓・米子沢である。
 ここの紅葉の美しさは以前噂に聞いたことがあり、行きたいと思っていた。
 東所沢駅に集合して車で関越道を北上。越後湯沢ICで高速を下りた後は、若干迷いながらも夜半に駐車場に到着。車を停めて朝までテントで仮眠を取る。
 朝方になると、乗用車が数台、バスが1台やってきた。紅葉シーズンとはいえ、こんなに人が来るのか? ほとんどは登山道から巻機山へ登るのだろうけれど、沢には何人入るのだろうか・・・? 渋滞したら嫌だなあ。
 朝食は永田くんお手製のホットサンド。とろけたチーズが実においしい。
 テントをたたんで、出発する。駐車場から少し道路を戻り、林道を登っていくと、広い水の枯れた沢が現れた。大きな岩がゴロゴロしていて、とてもこの先に目指す沢があるとは思えないのだけれど・・・?
 しかし、10分程登ると、辺り一面を色とりどりの紅葉に囲まれた美しい渓が現れた。いよいよ米子沢のスタートである。靴ひもを結び直し、気合を入れ直すとおぎLから声がかかった。
「ほっしー、ここから地図を読んでいってね」
そりゃそうだ、今回はサブリーダーである、一応。しかし、初心者気分の抜け切らない私は地図を忘れてしまっていた。何という失態だ・・・。結局おぎLが先頭を歩いてくれることになった。気を取り直して出発。
 幸い沢には他の人たちはおらず、貸し切り状態でした。しかしこの素人集団は写真を撮ったり、突然クライミングを始めてみたり、道具の使い方が分からなかったり、懸垂下降が怪しかったり、みんなマイペースなのでなかなか先に進まない。
「こんなところで一泊したいねー」
「でも、夜中寝ぼけて下に落ちちゃうかもよ?」
 中腹を過ぎると傾斜が急になり、油断するとどこまで落ちるのか分からない感じに。

おぎちゃんとゆかいな仲間たちです!詰めは素晴らしい紅葉が出迎えてくれた

 登り詰めると、巻機山避難小屋の前に出た。このまま帰ろうかという話も出たが、100のアレ(?)に目のない我々は巻機山の山頂まで行ってみることにした。
 尾根に出てからは急に天気が悪くなり、山頂からの眺望は無かったが、上越国境をずっと歩き、朝日岳に出るという通好みな藪漕ぎルートがあるようだ。先日湯檜曽本谷から登った朝日岳、この後雪上訓練で行くことになる谷川岳、今回の巻機山。それぞれの山が少しずつ線で結ばれてくるのがまた楽しい。
 山に行けば行くほど行きたい山が増える、と言っていた人の話がだんだん分かるようになってきた。


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