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奈良倉山~鶴寝山
鈴木 章子

山行日 2009年10月24日
メンバー (L)鈴木(章)、森田(温)、川崎、内藤

 何となく気になっていたが、何となく行く機会に恵まれなかった山、「奈良倉山」は、私にとってそんな山。
 11月第2土日まで、上野原駅発~松姫峠行きのバスが1本出る。このバスにも乗ってみたかった。
 当日、電車を下りると、目的のバス停は長蛇の列。ほとんどの人が、松姫峠まで行くのだろう。本日参加者の4名のみ、寺子屋自然休暇村で下車。お寺で何時ものようにお参りを済ませ出発。以前、このコースを歩いたと言う川崎さんの案内で、寺の横から登りはじめた。
スタート地点の長作観音堂  しばらく行くと、フィールド・アスレチック場があった。何時作られたのか、草ボーボー、自然に帰るのを静かに待っているようだ。
 本日のコースは、1/25000に載っている破線を辿った。道はしっかりしている。会話をしながら登れる傾斜だ。奈良倉山まで、休憩を取らずに登ってしまった。
 山頂には、4~5パーティが休んでいた。どの顔も何となく見たことがある? 同じバスの人たちだった。
 この山は、山梨富嶽十二景・・・?だ(※1)。曇り空なので富士山展望は諦めていたが、淡い影絵のような富士の輪郭が良く見えた。北斎の絵のような細く高い富士山だった。
 山頂で休んでいると、人がドンドンいなくなった。我々も、次の目的地、松姫峠までの緩い下りを、ミズナラ、ブナ等の美林の中、車道目指して下った。
 松姫峠は、武田勝頼の娘、松姫(16歳)が、甲斐の国から逃げ延びた時に越えた峠。果たして姫の足では・・・。婆やの足では、片足ケンケンじゃがー。また、以前、山仕事の人に、マイタケの取れる処と聞いてはいるが・・・。
 松姫峠から鶴寝山までは、半年前に歩いている。良く整備され気持ちの良い尾根歩き。鶴寝山で、充分休憩を取った後、北に延びる尾根、ゴールが小菅の湯にコンパスを当て、一気に下山。斜度がきつく止められない。ドンドン、ドンドン下山。それでも、私は、クリタケ一株は採取した。今年は、キノコは不作だ。
唯一採取できたクリタケ  1時間下ると、車道へポンと飛び出した。全員合流するのを待って、ここから小菅の湯を目指した。
 1時間後に上野原駅行きのバスがある。それに合わせるため、今度は全員で湯船まで走った。数々の体験風呂を全て入浴するのは忙しかった。
 何だか良く走る日だったが、最後は、ビールを手に、バスに乗り込んだ。1時間10分のバス旅、駅に着く頃には身も心もグニャグニャになっていた。
(※1)正しくは「大月市選定秀麗富嶽十二景」のようです。

〈コースタイム〉
上野原(08:28)=寺子屋前(09:30) → 奈良倉山(11:10~40) → 松姫峠(12:20) → 鶴寝山(12:40~13:00) → 鶴寝山北尾根 → 小菅の湯(14:10~15:20)=上野原(15:40)

岩つばめの豆知識(大月市選定・秀麗富嶽十二景について)

 大月市・秀麗富嶽十二景が選定され、平成4年に公布されました。この十二景は大月市域の山頂から望む美しい富士山を市のシンボルとし、併せてふるさとの自然をそのまま後世にに伝えようと意図したものです。
 現在は大月市では毎年、秀麗富嶽十二景の山からの富士山の写真コンテストをしているそうです。皆さんも、偶然にもこれらの山に行った際に、素晴らしい富士山の写真を撮ることができましたら、コンテストに応募してみましょう! (編集委員 峯川)

1番山頂:雁ヶ腹摺山、姥子山
2番山頂:牛奥ノ雁ヶ腹摺山、小金沢山
3番山頂:大蔵高丸、ハマイバ
4番山頂:滝子山、笹子雁ヶ腹摺山
5番山頂:奈良倉山
6番山頂:扇山
7番山頂:百蔵山
8番山頂:岩殿山、お伊勢山
9番山頂:高畑山、倉岳山
10番山頂:九鬼山
11番山頂:高川山
12番山頂:本社ヶ丸、清八山

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