トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ334号目次

編集後記

 韓国交流登山に参加しました。ソウル市街は地下鉄で行って気軽に登れる山が近くにいくつもあるせいか、日本以上に登山ブームだそうです。最終日に登った道峰山(ドボンサン)の麓は山道具屋と屋台が集中しており、山装備で家を出て麓の屋台に直行し、登らず飲んで帰る人が結構いるそうです。どこの国にも『山も好きだけどお酒はもっと好き!』という人は多いようです。

(大田)

 この夏の暑さはすさまじく、9月の半ば過ぎまで真夏日が続きました。そのためか東京では曼珠沙華の開花が1週間以上遅れ、金木犀の花と同時に咲くという珍しいことが起きました。またキノコの発生にも異変があったようで、マツタケとマイタケが異常に収穫され、おかげで両方とも私の口に入れることができました。

(天城)

 最近野生の動物が里へ出てきて人と遭遇するニュースが多くなってきたが、これは私がイノシシと遭遇した話。関西の山の手始めとして六甲山へ行くことにした。六甲にはいろいろな登山道があるが、今回は神戸から有馬温泉まで六甲山を越えて魚を運んだところから名づけられた魚屋道(ととやみち)を歩くこととした。このコースだと神戸側から登って六甲山の最高峰を踏み、有馬温泉で一浴して帰ることができる。
 ところが、登山道のあちこちにイノシシ注意の張り紙が目につく。なんでも人馴れしたイノシシがいて食べ物が入っているザックを狙って襲いかかるから注意しろというもの。風吹岩(447m)という巨岩を過ぎたあたりで20m程前を歩いている人が、急にあっ!と声を上げた。何だろうとみると、遭いたくないと思っていたイノシシがいる。張り紙がやけに多いなぁとは思っていたがまさか遭遇するとは。イノシシは前の人のザック目掛けて飛びつき、その人はたまらず転倒、イノシシは脱げた帽子に噛みつき破いた。襲われた人を助けようと思ったが、辺りには石や手頃な木の枝がない。帽子を破いた後イノシシはなんと私に向かって近づいてきた。石等武器になるようなものを探そうと目をそらすと近づいてくる。このときストックは持って来ていたのだが、あいにくザックに差しており簡単に取り出せない。ザックを下せばきっとザックに向かって突進してくるだろうからと、ごそごそとなんとかストックを出せないかもがいていたら、どうにかザックから抜けて構えることが出来た。睨みあっているうちに立っている位置が180度変わった。でもそのまま後ろを向いてスタコラ逃げたら奴にすぐに追いつけられ攻撃されるであろうと思った。そしてイノシシが段々近づいて来たのでへっぴり腰ながらストックでひっぱたいてやろうと振り回したら、奴は身軽くすっと後ろに飛び退き距離を取った。ストックがあれば攻撃してこないようだ。しばらく睨みあったまま襲われた人と一緒にそのまま後ずさりして離れることができた。
 このイノシシは関東でもデレビでニュースになったのでご存じの方もいらっしゃるかもしれないが、被害者が連続し神戸市では駆除の方向で動いているとのこと。元はと言えば人間が野生のイノシシに餌を上げてイノシシが人に馴れてしまったというものであり、悪いのは人間、可哀想な感じである

(西尾)

 あっという間に12月です。今年は本当に1年が早く感じました。今年は山の年にすると決めており、例年になくコンスタントに山に行くことができました。その中でも単独での栂海新道は心に残る山行となりました。そして、今年の頭に決めていましたが来年2011年は山とは少し距離を置き、茶道を軸とした年にするつもりです。来年は裏千家から茶名を拝領し披露茶会などの準備があり、山どころではないようです。それでもこっそりと奥多摩駅8時30分に出没して、山歩きの後は天益で餃子を食べているかもしれません。

(峯川)

トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ334号目次