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沢登り・魚野川万太郎本谷
和田 昌子

山行日 2010年9月4日~5日
メンバー (L)荻原、渡辺(守)、山崎、斎藤(吉)、成田、和田

 山を始めてから、谷川方面へ行ったことがなく、水や岩もとてもきれいだと聞いていたのでとても楽しみに23時に集合場所の東所沢へ向かった。3時間強で谷川岳ロープウェイ駐車場へ到着。軽く一杯やって待合室で仮眠。快適な場所をお借りできてありがたい。
 7:30頃出発。徒歩で土合駅へ。「日本一のモグラ駅」という大きな看板をみて、謎の駅にテンションがあがる。462段の長い階段をおりながらよくこんなもの作ったもんだと感心して8:38電車に乗り込む。15分で土樽駅へ到着。
 吾策新道の真新しい堰堤から9:40頃入渓。天気が良く暑いので、早速腰まで浸かると水がぬるく、浸かりっぱなしのほうが気持ちいいので最初から積極的に水に入った。

快適スイミング沖ドウキョウの長いゴルジュ

 11:00 沖ドウキョウ。遡行記録をみると長いこのゴルジュの通過は結構厳しいようだが、流れはあるものの水の量が少なくほとんど足がついたので問題なく通過できた。
 その後は、トロのある小滝やナメの連続。真夏の沢登りに持ってこいの沢だ。ナメの岩盤は、その白さと水の力で削られて緩く湾曲してできた形がとても美しかった。
 13:10 一の滝。左岸から高捲く。このあたりで数パーティーとすれ違い、少ない幕営地が確保できるか心配になる。が、気持ちいいので水と遊びながらゆっくり進んでいたら案の定、いい場所はほとんど取られていた。
 16:00頃、翌日の渋滞も考え、この沢の核心の三の滝近くのゴーロ帯で幕営。6人が寝られる場所を作るために足で石をどかして整地していたら靴がボロボロになってしまった。星空の下で美味しいご飯と楽しいお酒を頂き明日に備える。
 2日目6:00頃出発。すぐに三の滝へ到着する。2段30mの滝はさすがに見上げると迫力がある。リーダーがトップでまずは1段目を登る。
三の滝一段目を登るリーダー  上の方はホールドがなくていやらしいのに、プルージックじゃ両手が使えない、やばい・・・、と思っていたら、山クニさんがタイブロックを貸してくれた。道具は、行く前によく聞いて準備しなければと反省する。2人目、3人目と続き1段目を全員通過するのに50分かかった。2段目は右上にのびるクラック沿いに上がり、藪を左にトラースして滝の上に上がった。
 7:20 トイ場の滝。岩の色が茶色くなり、沢幅も狭くなる。急に様子が変わったのでもう終わり?と思ったら、今度は岩が黒くなり、小滝が続いた。大文字草やトリカブトも綺麗にたくさん咲いていてまた別の沢に来たようで二度おいしく思えた。
 8:30頃 水流が細くなり水が消える。傾斜はどんどんきつくなるが、振り返れば山々が綺麗で、自分の登ってきた沢筋がずっと見えるのは達成感を実感できて気持ちよかった。
振り返ると壮大な景色  10:00 藪こぎもほとんどなく稜線へ出て、すぐに肩の小屋へ到着。一服してトマの耳へ登る。初めて見る谷川連峰は綺麗というよりカッコよかった。
 11:00 下山開始。天神尾根から天神平のロープウェイで土合口へ。13:00土合駅到着。ふれあい交流館で温泉入浴後、温泉で紹介してもらったおそばやさんで食事。サービスで出してくれた自家製うめジュースがさっぱりしていて夏にピッタリで非常においしかった。
 今回初めての谷川で水と岩肌の綺麗さに感激した。これからまた谷川の色々な沢にいってみたいと思った。

〈コースタイム〉
9月4日
谷川岳ロープウェイ(07:30) → 土合駅(08:38)=土樽駅(08:53) → 吾策新道堰堤入渓(09:40) → 沖ドウキョウ(11:00) → 一の滝(13:10) → 三の滝手前ゴーロ帯幕場(16:00)
9月5日
幕場(06:00) → 三の滝(06:10~07:00) → トイ場の滝(07:20) → 伏流地点(08:30) → 稜線(10:00) → 肩の小屋 → トマの耳 → 下山開始(11:00) → 天神尾根 → ロープウェイ → 土合駅(13:00)


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