トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ334号目次

その1 沢登り・川苔谷逆川
星野 剛

山行日 2010年7月3日
メンバー (L)星野、飯塚、中澤、峯川、小芝、永岡、和田、小堀

 三峰山岳会にお世話になってはや1年、沢、冬山、岩場と色々な山に連れていって頂いた。そろそろ会に貢献したいという思いもあり、リーダー会の皆さんにお願いして三峰祭りの沢登り、川苔谷逆川で初めての山行リーダーを務めさせて頂くこととなった。
 今回の遡行は奥多摩駅を出発して鳩ノ巣駅に下山する。水根沢に行く皆さんが同じ場所に集合だったので、宿泊用の荷物を預かってもらった。奥多摩駅から日原行きのバスに乗車し、川乗橋で下りる。ここから遡行開始点までは歩き。初めてご一緒する中澤さんはベテランの方だが、3年ぶりくらいの久々の沢登りだということ。ご一緒するのが楽しみだ。
 下降点で装備をつけて入渓。しばらく歩くと最初の二段の滝が現れた。一段目はともかく二段目は水量も多く難しそうだ。ここで中澤さんが動く。
まだまだ若いもんには負けてられないよ!  人が変わったかのように敏捷な動きであっという間に左側の壁に取り付き、スルスルと登っていく。登り切ると上からロープを垂らし、我々を確保するための体勢を取ってくれた。腰の座り方に、長年の経験から来る風格を感じる。あの安定感はちょっとやそっとでは身に付かないのだ・・・。
 全員が一段目に登る。ここから滝の上に行くには、もう一段上に上がらないといけないようだ。もう一度中澤さんが先行し、全員の確保をしてくれる。降り口も難しく、シュリンゲを何本かつなげてつかまりながら滝の上に降りる。どうやらこちら側は反対側に比べ若干難しかったようだ。滝の右側を捲いたパーティーと比べると、1時間近く余計にかかっただろうか? 8人のパーティーで2回ロープを出すと、どうしても時間がかかってしまう。当初の予定通りに川乗山の山頂まで行くのは難しいだろう。まだF1だというのに・・・でもみんな楽しそうなので、まあいいか。
 その後は誰から始まったのか、直登大会になってしまった。「ここ登れそうじゃない?」と思ったらとりあえず誰か挑戦してみる。日頃は冷静な小堀さんや峯川さんまでが滝つぼに飛び込み、水を浴びながら登っていく。
もう少しだ、がんばって!  予定時間も大幅に過ぎた頃、ようやくウスバ林道前の大滝に到着。某有名山岳ガイドさんの案内する先行パーティーが取り付いていた。昨日の雨の影響か、普段は水がかからないであろう右側の直登ルートにも水が降りかかってシャワークライミングとなっている。さすがに体も冷えてきたし、我々は人数も多いのでここは直登はあきらめて左側を捲いてウスバ林道に上がる。ここで遡行終了。3時間弱のコースタイムのところを5時間もかけてしまった。どれだけ寄り道していたのだろう・・・  大ダワを経由して鳩ノ巣駅まで下山。車を借りて「もえぎの湯」で入浴した後、既に大盛り上がりの皆さんと合流した。予定した行程をこなすことはできなかったが、沢登りの楽しさである「童心に帰って遊ぶ」を再認識できたような気がする。
 ・・・ということであまり何もできることのなかった初リーダーですが、また皆さん参加してくれると嬉しいなあ、と思います。

〈コースタイム〉
奥多摩駅(08:35)=【バス】川乗橋バス停(08:50) → 逆川下降点(09:30) → 木橋(13:05) → F6大滝上(ウスバ林道)(14:30) → 大ダワ(15:00) → 鳩ノ巣駅(16:20)


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ334号目次