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縦走・王岳~三方分山
『どこか峠に行きたい山行 第1弾』
山口 順三

山行日 2010年6月5日~6日
メンバー (L)峯川、鈴木(章)、渡辺(智)、山口(順)

 今回は、どこか峠に行きたい山行第1弾ということで、西湖のほとり根場村から四尾連湖まで往時を偲ぶ峠をたどりました。
 テント泊が初めての渡辺智世さんも参加、楽しい山行になることを期待して河口湖駅に集合、タクシーで根場村の王岳登山口に入り、今日の幕営予定地女坂峠を目指します。
 しばらくは林道を行き、ジグザグの登りが終わる頃、鍵掛峠に到着。そこから稜線には赤やピンク色のミツバツツジが多く咲き、明るい道を緩やかに登り下りを繰り返すと今回のコースのピーク、王岳(1623m)に到着です。周囲の山は多少雲がかかり100%の景色とはいかなかったが、気持ちよく歩ける良い天気となりました。
晴れたら景色が最高な王岳山頂  雷、夕立を気にしながらも五湖山を過ぎ女坂峠への最後の下りをのんびりと下って行きます。渡辺さんは綺麗な花の写真を撮りながら、アッコさんと花の名前のこととか話しながら楽しく歩いています。
 女坂峠に到着。「この女坂峠越えの旧道は中道往還と呼ばれ、甲斐と駿河を結ぶ最短の街道であり、昔かの武将達が軍用道として利用し、江戸時代には駿河から塩・海産物の輸送路としてにぎわい」(生魚の二十里走る郭公鳥)の句碑があり往時を偲ばせる。
往時を偲ばせる女坂峠  テン場を決め水汲みを済ませると早速乾杯!!焼いたツマミで一杯、もうマッタリ気分です。渡辺さん、ぐっすり眠れたでしょうか?うるさくてゴメンナサイ!!
 2日目、女坂峠から三方分山へ。頂上は富士山の方向を切り開いた樹林の中。トリノ山を下りヌクド峠、登り返すと釈迦ヶ岳に。
 ここからほぼ西に、いくつかの峠を雰囲気を味わいながら四尾連湖まで歩きます。折八林道をまたぎ八坂峠に出て、尾根伝いに踏み跡の怪しい箇所もあるアンバ峠、地蔵峠と行く。地蔵峠には栂の巨樹があり「昔つがん峠と呼ばれ遠く甲州から望む事ができ親しまれてきた」とあります。その根元に六地蔵様が祀られています。
本当に立派な地蔵峠の大栂様です!  続く折門峠を越え平坦道を行くとやっと蛾ヶ岳山頂に到着。切り開かれた方向に今回初めてはっきりと富士山を眺めることができました。反対側には青い四尾連湖が山中に綺麗に見え、ホッとできる良い景色の山頂でした。蛾ヶ岳を降りた西肩峠には、また六地蔵様が静かに佇んでいました。
 タクシーが来るまで四尾連湖畔でのんびり乾杯。今回は峠というテーマがあり考えてみることで山行に一味つき面白いものになりました。楽しい山行になりました。皆様、お疲れ様でした。

西肩峠の六地蔵様は登山者を見守ります

〈コースタイム〉
6月5日
河口湖駅(08:45)=(タクシー)=根場(09:10) → 登山口(09:35) → 鍵掛峠(10:45~55) → 鍵掛(11:10) → 王岳(12:15~40) → 横沢の頭(13:15) → 五湖山(13:55) → 女坂峠(14:45)【幕営】
6月6日
女坂峠(05:35) → 三方分山(06:05~15) → ヌクド峠(06:50) → 釈迦ヶ岳分岐(07:15) → 釈迦ヶ岳(07:18~40) → 折八林道(07:55) → 八坂峠(08:00) → アンバ峠(08:35) → 地蔵峠・栂の峠(09:25) → 折門峠(09:40) → 蛾ヶ岳(10:40~11:10) → 西肩峠(11:18) → 四尾連湖分岐(11:50) → 四尾連湖(12:10)=みたまの湯=甲斐上野駅


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