トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ335号目次

沢登り・仙ノ倉谷西ゼン
永岡 恵二

山行日 2010年10月3日
メンバー (L)荻原、斎藤(吉)、山崎、成田(義)、和田、永岡

10月2日(土)
 10時15分に東所沢駅を出発。湯沢で酒を購入し、14時には車止め付近の河原で焚火宴会スタート。夕暮れごろには、靴を流してしまう程酔っ払い19~20時位には皆就寝。

10月3日(日)
 5時30分。幕場を出発。林道を20分ほど歩いて、吊り橋を渡り、河原に出る。すぐに登山道に入った。前日の酒が残っており、若干気持ちが悪い。
 7時30分。気持ち悪さがピークに達した時、ダイコンオロシ沢出合に到着。大スラブのスケールの大きい沢をイメージしていたが、登り口は、水量も少ない静かなところだった。沢の装備を装着し、いざ、スタート!
ダイコンオロシ沢の出合  8時20分。第一スラブ下に到着。初めてのスラブで、スケールの大きさが圧巻!
 スラブの沢登りでは、靴底がフェルトの人(荻原さん、山邦さん、成田さん)とステルスの人(茂吉さん、和田さん、自分)とで、スラブ歩きに大きな差が出た。ステルスでは普通に歩けるところ、フェルトの人たちは、非常に歩きづらそうだった。
 30分ほど登っていくと、のっぺりした大スラブが現れた。滑ったら、どこで止まるかと下を見るが、落下点が見えない。落ちたら痛いでは済まない事は十分わかる。下を見るのに、普通に立っていたら、突風で体のバランスが崩れ、滑り落ちそうになり、すぐに腰を低くした。
 ザイルなしで、行けるところまで行ったが、とうとう行き詰ってしまった。フェルトの荻原さんがザイルを持ってトップで行くものの、15m程登ったところで、荻原さんも行き詰って動くことができなくなってしまった。
 そこで、ステルスの茂吉さんが登場!ザイルを持って、スパイダーマンのように、荻原さんの横を通り過ぎて、安定しているところまで、一気に登って行った。
 残された人たちも、ステルス組は、苦もなく、登っていけたが、フェルト組は、滑りながら何とか、茂吉さんのいるところまで到着。40mのザイルを2回一杯に使って何とか藪まで到着。

大スラブで行き詰る・・・動けなくなった荻原さん

 11時10分。第二スラブ下に到着。第一スラブは広々と雄大な感じだったが、第二スラブは第一スラブとは異なり、急坂でごつごつしており、荒々しい景色だ。見上げると、スラブの上部は雲がかかっていた。天気予報では曇りのち雨だったため、雨でスラブ全面が濡れたら、非常に危険になる。風が強まり、寒さもあり、すぐに登りだした。
 第二スラブは、滑りやすいものの、ゴツゴツしているため、足場はあり、比較的登りやすく、ザイルを使うことはなかった。しかし、見下ろすと、急坂のため、ツルっと滑ったら、ゴツゴツした所を転がり落ちることになる。当然、軽傷では済まないだろう。慎重に慎重を重ね、何とか第二スラブもクリアできた。

ゴツゴツした第二スラブ藪こぎスタート

 第二スラブが終われば、後は最後の詰め。いつもの藪こぎ。この前の中津川の藪こぎと比べれば、大したことはないが、やはり藪こぎは辛い・・・。
 13時10分。藪こぎ終了。すっかり雲の中に入ってしまい、10mも見通しがきかない。最後の詰めで、成田さんが行方不明になってしまったが、笛を吹いて、合流することができた。
 下山用意をして、すぐに下山開始。急な下りで、筋肉痛は免れないだろうと思いながら、一気に下山した。途中登ってきた第二スラブが眼下に広がっていた。登っている時以上に急坂に見え、スケールの大きさに驚いた。
 あとは一気に下山。急な下りで、登り始めのダイコンオロシ沢の出合に到着してからは、少々キノコ(スギヒラダケ等)を採りながら、のんびり下山。
 16時30分。幕場到着。

〈コースタイム〉
幕場出発(05:30) → ダイコンオロシ沢出合(07:30) → 第一スラブ下(08:20) → 第二スラブ下(11:10) → 藪こぎ終了(13:10) → 幕場到着(16:30)


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ335号目次