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赤城山~袈裟丸山
和田 昌子

山行日 2011年 5月21日~22日
メンバー (L)鈴木(章)、藤井、和田

 前橋7時台の関越交通バスに乗り、途中藤野温泉で乗り換え赤城山ビジターセンターへ向かう。大沼湖畔を歩いて黒檜山登山口へ。山の上のほうには、濃いピンク色の山ツツジがチラホラ咲いて、緑とのコントラストがきれいだった。登山口からは、いきなり急登で樹林帯の中をひたすら歩く。少し行くと大沼が見渡せる場所に出る。沼の水の青がきれいで時々吹く風が気持ちよい。その後もひたすら岩の急登を登り、黒檜山山頂へ。山頂は百名山だけあって人でごったがえしていた。少し休憩して、いよいよここから藪こぎのはじまりだ。藪こぎ山行は初めてでどんな山行になるのか楽しみにしていた。
黒檜山山頂にて  山頂からは目的の尾根がすぐには見つからず適当なところから入って地図を確認しながら移動して稜線へたどり着く。藪は膝位までの笹だったので歩くのに支障はなく、快調に進んでいたら途中、東へ折れなければいけないところを直進して小黒檜山までいってしまった、、。すみません、、、。
 元に戻って東へ折れて二股を右に行くと、笹は腰から胸までの高さになってきた。陽が上がってきてとても暑い。先頭を歩いて高い藪をかき分けていると、前しか見ていなくて無我夢中で、かなりの速いスピードになってしまっていた。ペースを戻してひたすら下る。暑くて暑くて喉がカラカラ。
暑くて喉カラカラ  藪もそろそろあきたころ樹林帯に抜けてほっとする。森を抜けると変電所が見えてきた。あー、やっと変電所だ。しかしあついー。水場のある目的の幕営地までは、まだまだ先だというのにもう14時。どこまで行けるのだろう?と思いながらまた藪に入るが、ここが非常にわかりにくく、行ったり来たりして結局道路に出てしまった。暑さムンムンの道路を越えて林道に入り送電線を目指して登ろうとするがいい道が見つからない。皆さんさすがに暑さにバテていて、テンション落ち気味になってきていたので、このあたりで幕営することになった。適当な場所を探しているとあっこさんが、かわいらしい花が咲いている素敵な湿地帯を探してきた。素晴らしい!しかも水もとれる。テントを広げようと上を見上げたら古い東屋発見。眺めのよい東屋で陽がゆっくり落ちていくのを見ながら、夕食を楽しんだ。
湿地帯の花  翌朝3:30起床。昨日、予定の行程の半分も行かなかったので袈裟丸山の登頂はあきらめ、袈裟丸山登山口の手前からわたらせ渓谷鉄道小中駅まで車道を歩くことにする。
 4:30頃出発。送電線沿いに登ると膝丈の笹藪の稜線へ。朝の新緑の森はとてもさわやかで、こんなところを一人占めして歩けるのを幸せに思った。昨日地図読みで失敗しているので、標高、方位、周りの地形を見ながら慎重に進んだ。ゆるいアップダウンの続く地図読みは難しかったが、先輩方のアドバイスは非常に勉強になった。途中、ヤシオツツジがたくさん咲いていたり、緑の谷が見えたりときれいな景色をたくさん見ることができて車道へ出るまではあっという間だった。車道へ出ると雨が降り出した。道端にはウドが生えていて、あっこさんに見つけ方、採り方、調理方法を教えて頂き、お土産に持って帰った。その後長い長~い車道をビショビショになって歩き、わたらせ渓谷鉄道小中駅へ到着。温泉が駅の中にあるという水沼駅まで電車で移動した。水沼駅はホームと温泉が直結していてすぐに温泉に入れる。藪と汗と雨にまみれた体をさっぱりさせてビールで乾杯。100円キャンペーンをやっていたラーメンを食べて小宴会を楽しんだ。わたらせ渓谷鉄道は、景色がとてもきれいで、ゆっくりのんびりした気分になれて癒された。
癒しの森  初めての藪こぎ山行で学ぶことも多く、また、人気の少ない秘密の森を一人占めにできる楽しみに感動した。今後、もっと地図読みができるよう勉強して、自分だけの秘密の場所を見つけられるようになりたいと思った。

〈コースタイム〉
【5月21日】 黒檜山登山口(09:00) → 黒檜山山頂(10:40) → 二股(12:30) → 変電所(14:00) → 幕営地(17:00)
【5月22日】 出発(04:30) → 三角点【1,164m】(04:50) → つきあたり(09:40) → 車道へ出る(10:15) → 小中駅【わたらせ渓谷鉄道】(13:30) → 水沼駅【温泉センター】(15:00)

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