山行日 2011年4月16日~17日
メンバー (L)鈴木(章)、山口(順)、藤井、森田(温)
長~い間、気になっていた(私には懸案だった)上武国境稜線。三国峠~帳付山迄は、エアリアマップでは空白の部分。特に、ブドー沢ノ頭の名前が気になっていた。マイナーな山を始めて○年。何も気にしておくことはない。『イコー、イコー』と準備に入るが、出発前から予定していた人のキャンセルが続き、メンバー不足に悩まされる。
当日は、『雪訓』があり、無理に誘えない。それでも、私は、絶対あきらめない!遂に見つけた強力?なメンバー。
前夜発、小淵沢駅で仮眠。出発まで、地震の影響が恐かった、始発の小海線で信濃川上駅へ。予約しておいたタクシーで、三国峠へ。地震の影響か、シーズンオフなのか、駅で降りたのは我々のみ。峠までの道も、落石が散乱する悪路。車窓からの景色は、春にはまだ遠い。何となく気が重い。
三国峠でタクシーを降りた時、風の冷たさに「ブル!」。雪も至る所に。秩父側にあるトイレの脇が登山口。トイレは、久々に見た汚いトイレだった。峠から20分ほどで三国山。ここまでの登りはきつかった。
三国山から、さあ、スタート。地図を再確認。踏み跡はしっかりしているが、ここからゴールまで、いくつのピークを越えるのだろうか。いくつの岩稜帯を越えるのだろうか。まるで、挑戦者のようだ。三国山からしばらくは、シャクナゲと雪の中、クシャクシャになりながら歩いた。アイゼン、スパッツを持ってこなかったことが悔やまれた。
雨予報の天気だったが、その様子は全くない。時々吹く強風が心地よい。高度を下げると、雪はすっかりなくなり、日だまりハイクそのもの。ツツジの木が目に入る。後、1ヶ月遅ければ、シャクナゲ、ツツジと花の饗宴に出会えたことだろう。また、時々出会う巨岩帯もスパイスとして楽しい。全て基部の通過で事足りる。
ブドー沢ノ頭に14:25着。しばらく展望を楽しんだ後、幕場探しになった。ブドー沢ノ頭を下った尾根上に適地発見。時刻は15時。少し早いと思ったが決定。フワフワの土の上、マットを敷くのがもったいない気がした。
幕を張れば、何時もの生活が始まる。酒と、食事と、睡眠。18:30に床に就いた。後で思うと、ここにテントを張ったのはベスト。この先、馬道のコルまで、幕場はなかった。
翌日、3時起床。外は満月。今日も天気はよさそう。何時ものように身支度にかかるが、藤井さんの、朝ごはんの豪華さにびっくり!朝から全員食欲旺盛。
月明かりを頼りに4:35出発。しかし、月明かりは、今一つ頼りない。笹藪の道を進んでいるうちに、1,609Pのピークを巻いてしまい、修正に時間を取られてしまった。1,609Pから帳付山までは、驚くほどの巨岩帯が続くが、全て基部を通過できた。
東西に長い帳付山から先は、立派な登山道がある。が、馬道のコルまでは、巨岩帯を通過する処が多い。しかし、ここも全て基部通過可能。
倉門山周辺で、ロープを使った記録を読んだことがあるが、我々は、全て基部通過で済ませてしまった。
馬道のコル、六助のコル(山吹峠)、雁掛峠、全てに石の祠があり目印になる。各峠とも、かつては、秩父で採集した鉱物を運ぶ重要なルートだったが、今はその面影もない。
六助のコル付近で3名の高齢者に出会った。天丸山を登るとか。私が天丸山を登ったのは30代、40代。天丸山も様変わりしたなーと感じた。
宗四助山は、この山域の特徴的な山形。蝋燭のようにそそり立つ。登るよりも、這い上がるといった表現が合う。這い上がり、展望を楽しみ、這い降りる。ここが一番緊張したかな。
雁掛山山頂からタクシーの予約をした。1時間・貸切¥8700を提示させられた。
赤岩峠は過去に2回通過しことがある。それなりに思い出もある。祠に両手を合わせ今回の山行への感謝をした。その後、急な下り道を一気に下った。
赤岩橋13:10着。タクシーも丁度到着。私には恒例になりつつある『大滝の湯』下車。入浴後はバスで三峰口へ。三峰口では、これまた私には恒例になりつつある、駅前の蕎麦屋で、天ぷら蕎麦(¥850)を食べた。大盛りで嬉しい。値段は、立ち寄るごとに、何故か¥100ずつ値上がっている。初めて立ち寄ったのは、何年前だったのだろうか?
三峰口駅から池袋行きの電車に乗り、膝が痛い、肩が痛いと言いながら、乗客の少ない(これも地震のせいか)車両の中、のんびりと帰路に就いた。
【4月16日】 | 信濃川上=三国峠(08:00) → 三国山(08:20) → 1,730P(09:15~30) → 高水の頭(11:10~15) → 1,546P(12:30) → 滝谷山(12:35) → ブドー沢ノ頭(14:25) → 幕場(15:00) |
【4月17日】 | 幕場(04:35) → 1,609P(05:55) → 帳付山(06:05~20) → 馬道のコル(07:25) → 倉門山(08:10) → 六助のコル(山吹峠)(09:05~20) → 宗四郎山(09:55~10:10) → 雁掛峠(11:35) → 雁掛山(11:55) → 大ナゲシ分岐 → 赤岩峠(12:30) → 赤岩橋(13:10)=大滝の湯=三峰口 |