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沢登り・熊倉沢左俣
内田 優生

山行日 2011年5月21日
メンバー (L)森田(温)、森田(純)、天城、杉本、内田

 いよいよ新緑の季節、今年はどこの山に行こうかなと思いながらも、この時期なかなか泊まりでは行けない事情もあったので、森田さんが例会として出してくれた沢の初心者コースは、今年ぜひ沢にチャレンジしてみたいと思っていた私にとっては絶妙なタイミングの例会となった。
 武蔵五日市の駅に8時待ち合わせ。メンバーにはリーダーの森温さんをサポート?する形で純子さんと天城さんがいたので、初心者組の杉本さんと私も安心して参加することができた。駅からタクシーに乗り8時50分頃分岐のあたりに到着。ここからさらに左俣の出合いまで20分ほど歩くと行き止まりのような地点に到着。ここで用意をして9時30分くらいに出発。10分も歩かないうちに、以前この沢に来たことのあるベテラン組たちが、本当にこの道であってるかなと地図とコンパスで確認し始めた。するとどうやら完全に逆の方向の右俣に来てしまったことが判明。出発前にコンパス確認しなかったので、こんなことになってしまった。早く気が付いてよかった! その後、出発地点まで戻り、5分ほど道を戻ったところで、正しい入渓地点を発見。改めて10時15分くらいに出発。
しっかり地図で確認して再出発!  沢沿いに歩くとすぐに橋がかかった地点が出てきて、その右側の東沢を進んでいくと、早速小さな滝が出てきた。私は沢の道を歩くのが不慣れなので、先頭を行くリーダーについていくので必死だった。ただ滝が出てくると本能的に登ってみたいと思う気持ちがむくむくっと出るのは不思議だな~と思った。歩きながら純子さんに遡行図の用語や見方を教わった。
 しばらく進み3-4メートル程の小滝を越えて行くと6メートルくらいの大きな滝に出くわした。初心者組は迷わず巻く。今回は沢の予習みたいなものなので様子を見るだけでいいや~というへたれな思いだったので難しそうなところはリーダーにお助け紐をだしてもらいどんどん巻いて行った。すると歩き始めてから45分ほど経った頃に目の前に5メートル程の滝が出てきた。リーダーが最初に慎重に登りロープを垂らしてくれた。
 ロープなしで登っていく人の姿を見るとなんだかこっちが緊張してハラハラドキドキしてしまう。これも慣れなのかな。今回のハイライト?とも呼べるちょっとスリリングな滝を登り達成感でいっぱいになってしまった。
滝にとりかかるリーダー  滝を越えしばらく行くと早々に沢が終わってしまった。さらさらという水の音が止んだ瞬間にじわりと暑さが存在感を出してきた。実は今まで沢とも呼べないような沢歩きしかやってこなかったので、尾根までの詰めがこんなに厳しいものだとは知らずにいた。一歩進んでは半歩ずり落ちるような歩きづらい箇所もあり、特に最後の熊倉山の尾根に上がる急登は木から木へとダッシュして何か掴んでいないと落ちそうな登りだった。なんだか皆が木から木へと走る姿が忍びの一団みたいで笑えてくる。詰めの甘い沢がいいなぁ~なんてふざけたことを言いながらようやく頂上に到着。一休み、二休み?くらいしてコーヒーなんかも沸かし始めたのでベテラン組には呆れられたと思う。帰りは去年三ッ峠で教わった懸垂下降を初めて沢で実践し、なんだか地味に感動~。一ヶ所懸垂下降をするにはロープを出しづらい箇所があり、リーダーが出したお助け紐に通過する人間がどんどん紐を足していった。結局、最後尾を歩く天城さんに全て回収させてしまうというようなこともあり、面倒をかけてしまったな~と思う。
とうとう温めていた懸垂下降の出番!  最後の休憩は沢沿いにある目を見張るような立派な大木を眺めながら取った。本当にカッコいい大木でなぜ写真を撮らなかったのか悔やまれる・・・。
 帰りは温泉でさっぱり汗を流し駅前の居酒屋で予想以上に盛り上がり、帰宅したのは12時近かった。皆様遅くまでつき合わせてしまいスミマセン。今夏の沢への踏み台となるような素晴らしい日帰り山行に参加させて下さりありがとうございました!

〈コースタイム〉
武蔵五日市駅(08:15) → 熊倉林道終点着【タクシー】(08:50) → 左俣入渓(10:10) → 熊倉山山頂(12:55) → 入渓地点戻り(15:50)


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