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ハイキング・黒山三滝滝開き
鈴木 章子

山行日 2011年7月3日
メンバー (L)鈴木(章)、川崎、渡辺(智)、小山、五十嵐(め)、澁谷

 滝開きの神事を見ようと、私には珍しい『のんびり山行』。
 奥武蔵は、通常なら初秋~初春に行くことが多い。その時期に見る滝は、水量は乏しく『日本観光百選・瀑布の部に入選』とは、程遠い。しかし、毎年、7月第1日曜日、この滝を祭る古式ゆかしい行事が60年も続いているという。(何と、私と同い年)
 越生には、今では、廃道になってしまっているが、修験道が数本あり、読図をしながら辿るのも楽しい。梅雨の真只中、滝も水量を増し、渇水期とは、別物に見える。
女滝で神主さんが厳かにお祓い  10時30分、花火の合図とともに、熊野神社から、大天狗を先頭に、山伏、神主、僧侶、巫女(滝乙女)と続く。ホラ貝を吹きながら、山伏は天狗滝方面へ。大天狗たちは、男滝、女滝へ向かう。
 滝の前には、祭壇が設けられ、神主のお祓い、滝乙女の水汲み、僧侶の経と続き、最後は修行僧の滝打たれ(『あっ』と言う間の出来ごとだった)で終わった。  儀式は事無く済んだが、初めてみる私の目には、簡略的に映った。3月11日の震災の為の配慮だろうか。見学者も、少ない気がした。また、俄かづくりの参加者だろう。巫女、山伏等々、引き締まったものを、残念ながら感じられなかった。
 しかし、自然に感謝する気持ちは大切にしたい。この神事が、永く続くことを、心から願っている。
 『滝神事』終了後、いよいよ山登り。あの川崎さんが、一度も行ったことがないと言う『関八州見晴台』へ。
関東一円の山々が臨める関八州見晴台  歩き始めは、鬱蒼とする籔道。風も無く、蒸し暑さも重なり全員、「ムッ!」。スピードは上がらない。口以外、スピードが上がるようなメンバーでもない。30分も歩けば、「休もうよー」。それでも、車道に出ると、風が通り、暑いながらも涼しい。川崎さん持参のサクランボを食べた。
「ウマイ!」 夏は絶対これ!
 汗が引くと、再度、歩きだすの繰り返し。2時間かけて、関八州見晴台へ。山頂は思いの外、人がいた。どのパーティーも、「暑いねー」から会話が始まる。毎度おなじみの、私持参のグレープフルーツ3個を、6人で食べた。
「ウマイ!」
山は絶対これ!
 次は、是もまた、川崎さんが行ったことのない『高山不動尊』へ。お堂を見て、建築家?の小山氏が、「素晴らしい! 歴史と金を掛けた建物」と褒める。この寺の入り口に有る水場は、有名との事。車で汲みに来る人もいるとか。水量も多く、6人で、頭からたっぷり水浴びをさせて貰った。(神事の続き?) そこから吾野駅までは、暗い樹林帯と舗装道路。民家の庭や、沢沿いの花を見ながら2時間、チンタラチンタラ。暑さも重なり、疲れを感じる道のりだった。
 4分待ちで電車に飛び乗り、クーラーの効いた車内。心身とも救われた気分になった。

〈コースタイム〉
越生駅=黒山(10:00) → 天狗滝 → 女滝、男滝【滝開き神事 見学】 → 関八州登山口(12:00) → 花立松の峠(12:50) → 関八州見晴台・高山不動奥の院(13:55~14:20) → 高山不動(15:00~30) → 吾野駅(17:20)


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