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沢登り・鷹ノ巣谷
渡辺 守

山行日 2011年7月10日
メンバー (L)渡辺(守)、飯塚、大田、小堀、榊原、杉本、内田、斎藤(吉)、内藤

 ツメと下山が多少厳しいかなと思ってはいたが、まさにそうだった。アプローチの楽さを差し引いても割に合うかどうか。大滝を登った後引き返すか、藪に苦労すると書いてある水ノ戸沢のツメをトライする方法もあったかなと思う。しかし初級といいながら、遡行開始直後から登りやすい手頃な滝が連続し、シャワークライミング、釜泳ぎも楽しめ、しかもそれがツメ直前まであるという、とても楽しい沢でもあった。ガイドどおり奥多摩有数のお薦めの沢である。少し荷物になるが鷹ノ巣小屋に泊まり奥多摩駅に下山する方がより楽しいだろう。
 今年の夏は前半に猛暑が続き、この日も朝から晴天で絶好の沢日よりとなる。滝の直登、釜泳ぎを繰り返してやや時間が余計にかかるが、大滝まで順調に進む。
早速腰まで濡れる  しかし、なんと大滝で先行パーティーがロープをフィックスしたまま。ここから引き返すらしいが、後続パーティーが来るのはわかっているのに非常識な話である。ルートは他になく彼らが降りてくるまで待つ以外にない。時間も気になるし、それまでに随分と滝の登攀は楽しんだので、すぐに左岸を巻くことに決めた。足場が悪かったがロープを出して難なく皆クリア。
 すぐにツメに入るかと思ったが、ここからも結構滝が続き楽しめた。このあたりから小さいアブ?が大量発生し、顔、腕を刺されまくった。私はこの日に限って半袖で、その後夏中しつこいかゆみに悩まされることとなる。
 結局ツメ始めたのは14時で、歩きやすかったがきつい登りで稜線に着いたのは16時と随分とかかる。
 下山の稲村尾根は予想より歩きやすかったが、コースタイムどおりかかったため、奥多摩行き最終バスの19時には間に合わなかった。膝の故障が完治していないコボさんはそれから1時間以上遅れたが、真っ暗な中懐電で無事帰還。バスがないのでタクシーを呼び先発組に帰途についてもらう。後発組が新宿に到着したのは23時で大分消耗したが、たっぷりと日帰り沢を楽しむことができた。

釜で首まで浸かる

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