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岩登り(アイゼントレ)・つづら岩
斎藤 吉夫

山行日 2012年1月14日
メンバー (L)小幡、飯塚、斎藤(吉)

 1月14日午前8時、武蔵五日市駅前バス停に集合。同8時1分のバスに乗車し、千束で下車。バス停前の店で行動食と飲み物を補給し、つづら岩に向かった。舗装された道を15分ほど進み、登山道に入った。
 よく踏まれた杉林の道を行く。途中、綾滝の見えるところで一休み。ここからジグザグの急登になる。どんどん傾斜が増し、転げ落ちそうな道を1時間半ほどでつづら岩に到着した。
 最初は、登山道を右に回り込み、20メートルほどの岩で練習することにした。たまに一般登山者が通り、暫く岩を登る姿を眺めていくので少々緊張する。さて、華麗な登攀を見せてやろうと、大リーダー、小幡さんが取り付いた。
 最初は、トップロープを取り付けに行く。しかし、なかなか一歩が踏み出せない。やはりクライミングシューズとは全く違う。下から見ると簡単そうだが、少しかぶっているようで、ガバがないと落ちそうで怖いと言っている。右に移動して、ルートを探しているが、ここで落ちたら、グラウンドフォールである。大けがは免れない。下から、絶対落ちるなよーと、何度も叫ぶ。苦労の末、トップロープを掛け終わり、降りてきた。
 これまでの様子を見て、私はとりあえず、アイゼンは止めてスニーカーで登ることにする。それでもなかなか登れない。トップロープにも拘わらず踏ん切りがつかず、躊躇している間に握力がどんどん失われていく。覚悟を決めて踏み出しようやく終了点に着いた。クライミングのセンスがないのを確信したところである。
 その後は、飯塚さんがアイゼンを付けて登ったので、しょうがなく私もアイゼンを付けて登った。アイゼンの鉄の爪の滑る感覚がつかめないのでやはり難しい。3人で2回ずつ挑戦したあと、昼食休憩にした。
 お昼の後は少し戻った岩場に移った。今度の岩は、終了点までは2ピッチほどの距離だが、その中間を終了点とする。また、小幡さんがトップロープの準備のため、最初に登っていく。今度は私が行きます、なんてとても言い出せない。ここもやはりなかなか登れない。またまたセンスのなさを思い知らされた。今日のメンバーは3人だけなのでガンガン登れると思って来たのだが、私は結局、5時間ほどで、やっと4本登っただけだった。
 クライミングを15時過ぎに切り上げ、来た山道を戻りバス停に着くと、まだ30分ほどの時間があったので、ビールとつまみを買いにバス停前の店に入った。店の奥を覗くとたくあんの糠漬けが見えた。私が、物欲しそうな顔でもしていたのか、その漬物も皿に盛って出してくれた。人の親切は本当に有難い。帰りの電車ではいつも通り3人で酒を飲み、大きな声を車内に響かせながら帰路に就いた。まだまだクライミングの練習をしなければと思った1日だった。みなさんお疲れ様でした。


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