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雪山登山・北八ヶ岳
なりた よしまさ

山行日 2012年2月4日~5日
メンバー (L)渡辺(守)、紺野、深谷、永田、江島、成田

 今週の山行は阿弥陀中央稜の予定だったが、O隊長が前週の赤岳縦走後体調を崩したため中止になり、急遽渡辺隊に滑り込み参加させて貰いました。今冬の例会は八ヶ岳が多く、私は3回目です。車は新宿と駒込から朝6:30に出発。談合坂で落ち合ってピラタス蓼科ロープウェイに向かいました。山麓駅からわずか7分で山頂駅へ。広場では大勢の登山者が支度してリーダーの注意を聞いていましたがその脇を抜けて坪庭コースに入りました。途中から左側に分岐し、北横岳への登山道に入ります。後方には縞枯山が見えます。シラビソが多い原生林の中で、急坂に変わっていきます。下を見ると樹氷が綺麗です。そして先程の大グループが登って来るのが見えました。40人~50人いるのでおそらくツアー客でしょう。九十九折れの斜面を登って行くと1時間ほどで北横岳ヒュッテに到着。小屋を過ぎると一挙に急な登りになります。風も強くなってきたのでフェースマスクを着けました(硫黄岳で凍傷になったのがまだ治っていません)。横岳北峰ではここも大人数のグループが記念写真を撮っていましたので、パスして亀甲池に向かいました。下り始めたらトレースが消え、腿くらいの深雪になりました。湿って重い雪なので双子池までこの状態が続くなら時間の計算が立ちません。そもそもラッセルは想定していなかったし、2年前は楽勝で行けただけに、「こんなはずではなかった」。「お手軽なハイキング」の思いがあったので早々と撤退を決め、大岳経由にルート変更しました。トレースがあるのを期待して。ところがこちらもトレースはあるものの深雪にてこずり、時間も14時を回ったし、大岳まで行っても明日はこの道を戻ってくるので双子池行きは中止して登山道の中にテントを張りました。誰も来ないだろうと道の真ん中に張ったのですが大岳方面から3人組が来ました。大岳まで行けず戻って来たようなのでトレースはこの人達がつけたものと思います。テントに収まると早速宴会モードになります。夜食はWさん得意のモツ鍋→肉鍋→カレー味鍋と腹一杯頂きました。よくまあ、これだけ持ってきたものだなと感心です。
常にガスっていた北横岳も今朝は晴れ渡り蓼科山が大きく見えた  翌日は快晴。横岳に戻り、昨日はガスって展望できなかった景色が今日は素晴らしく広がっていました。目の前には蓼科山が大きく見え、その後に北アルプス、右手に浅間山などの山々がくっきりと見えていました。
 縞枯山には北横岳ヒュッテの先の三ツ岳分岐から入りました。三ツ岳山頂からも展望が開けていました。日差しが暖かいので景色を眺めて休憩。すぐ前にこれから行く雨池山、その右に縞枯山が見えます。下ってきた北横岳も見えました。北横岳は大勢の登山者で賑わっていましたが三ツ岳は我々だけの静かな山頂でした。三ツ岳からは岩稜地帯のせいかトレースは風で途切れ途切れですが岩にペンキマークがあります。岩場を過ぎると急降下の斜面、雪をずり下ろしながら下ります。ここでXさんが自分のアイゼンが外れているのに気付き、戻って探しましたが見つかりません。つま先のバンドを用意していなかったので踵のバンドをつま先まで伸ばして着けてみたものの短いので外れたようです。ちゃんと準備して来て下さいね。
 雨池峠に近づくと登山者に出会うようになりました。雨池峠にザックを置いて縞枯山までピストンします。峠から少し行くと次第に角度が増してきます。山頂までずっと直登でした。縞枯山は斜面に帯状に枯れた針葉樹林が何列もの白い縞模様をなす「縞枯現象」で有名ですが、樹氷の風景に変わっていても名残は感じられます。山頂から少し行った場所の展望が良かったのでそこで休憩です。あとは来た道を戻りロープウェイ駅に向かいます。駅の周りは今日も大勢の人達で賑わっていました。そのまま駅で昼食を摂り解散です。渡辺号は蓼科の湯で汗を流し(熱い湯です)帰京。
麦草峠行を中止して縞枯山で終了  2日目がおだやかな天気で、展望にも恵まれ快適なスノーハイキングを楽しむことができました。皆様、お疲れ様でした。

〈コースタイム〉
【2月4日】 新宿(6:30)=ロープウェイ山頂駅(11:30) → 北横岳(12:30) → 退却(12:40) → テン場(14:00)
【2月5日】 起床(4:00) → 北横岳(7:45) → 三ツ岳(8:45) → 縞枯山(11:00) → ロープウェイ山頂駅(11:50)

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