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山スキー・平標山 西ゼン(その1)
荻原 健一

山行日 2012年3月25日
メンバー (L)荻原、高橋(俊)、永岡、成田

 当初の計画では、3/24(土)に西ゼン、3/25(日)に芝倉沢の2本を滑降するというスペシャル体力勝負の例会であったが、幸か不幸かこの週末の谷川方面の天気予報は最悪。土曜よりは若干回復しそうな日曜のみとし、昨年ホワイトアウトで敗退した西ゼン1本に照準を定めて決行した。
 前夜に土樽駅の駅舎に入り、新潟支部の俊介と合流。悪天確実の予報が出ており、限りなく確率の低い明日の滑走成功を祈って一応乾杯。
 雪が降る中、土樽駅を5時に出発。西ゼンから毛渡沢沿いの降口に車を一台デポして元橋へ。ここから平標山へ向けてシール登降を開始する。林道を1時間強進み方向を変えて傾斜が急になるころから、数cm下にあるアイスバーンのせいでシールが効かなくなり苦労する。昨年よりだいぶ時間をかけて登ることとなったが、途中から予報に反した青空なんかも出てきて一気にモチベーションが上がる。
 山頂に着いてみると土樽方面にはガスが立ち込めているが、昨年よりは視界が効く?感じがする。とりあえず滑降の準備をしていると同じく山頂にいた4人組パーティーが西ゼンに向けて滑り始めた。我々もすぐ後を追うが、滑り出し数分のところで先行パーティーは立ち往生。視界も悪いことに加え、メンバーの一人がストックを折ってしまったようだ。
平標山頂よりガスに覆われた西ゼン  我々もホワイトアウトの中、身動きがとれなくなりしばらく待機となるが、そのうちガスが薄くなってきたので今後の回復に淡い期待をかけて滑降を再開する。4人組は引き返していった。標高差で200mほど滑り核心部のノドの少し上部でまたまたホワイトアウト。視界は数m。足元の雪の状態もよくわからないままで狭くて急傾斜のノドを通過するのは危険と判断し、ここで登り返しを決定。昼にかけて予報通り強い寒気が流入し、一気に10度くらい気温が下がった。登り返しの斜面はすっかり氷化してしまい、キックステップでは歯が立たずアイゼンを持ってこなかったことを後悔する。それでもホワイトアウトの中、手探り状態でなんとか山頂に登り返すことが出来てやれやれであった。山頂から南西方面の視界はある程度効くので、南西尾根~ヤカイ沢を滑降する。雪質は最高で、硬くしまったバーンに薄っすら新雪が載っているのでほとんどゲレンデ状態で快適に滑ることが出来た。下りはあっと言う間で、別荘の林道に出たところで今回の山スキーは終了となる。
 昨年に続きまたもや西ゼン滑降は失敗。このコース、天気に合わせて予定を組む必要がありそうです。【その2】へ続く。

〈コースタイム〉
元橋(6:20) → 平標山頂(11:00) → 西ゼン標高1800m地点(12:00) → 元橋(15:00)


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