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山スキー・鳥海山(百宅ルート)
さとう あきら

山行日 2012年6月2日~3日
メンバー (L)佐藤、荻原、斎藤(吉)

 東北春スキーのメッカとも云われる鳥海山。その中でも東側の百宅(ももやけ)ルートは、特に素晴らしい斜面が広がる筆頭格として有名だが、登山口へのアクセスに難がある。高速道路を降りて一般道の走行は130km。しかもそのうちの20kmは無舗装の林道である。5年前は除雪がされていなくて無念の敗退だったが、今回はいかに。山行を例会にすると除雪状況により柔軟に登山日程を変更することが難しく、このような心配を抱えがちだ。

 6月1日(金)、23時に水道橋に集合。今日の予定は都内脱出のみ。お近くの都賀西方PAにて幕営とする。道路とを仕切る植え込みが薄くなったのか、車の走行音をうるさく感じた夜だった。

 6月2日、7時出発。東北道、山形道と走り、新庄市のかねきそば店にて板そば大盛りの昼食。板そばとは、ざるの代わりにまな板に枠の付いたような器に盛って出される村山地方のそばとのこと。ざる盛りと比較すると、水分の吸収が良く、あまりベチャベチャしないのが良い。天ぷら盛り合わせをおまけしてもらい、さあ向かわん、百宅登山口。
 荻原名ドライバーの運転で土ぼこりを盛大に巻き上げながら走行することしばし。しかし残り2.5kmで除雪終了の通行止。がっかりだが、荻原氏の強い意向もあり、がんばって大清水小屋まで雪上を1時間程歩き、16時到着。2階に陣取り宴会となった。窓からは頂上への大斜面が光り、モチベーションが上がる。

まだまだ雪がいっぱいの百宅口ルート

 6月3日、4時起床。快晴の下、5時過ぎ出発。ほぼ登山道沿いに進むが、鳥海山の特徴として、似たような地形が多いため、要所に赤旗を立て、帰りのルート失敗を予防する。唐獅子小屋、8時20分。ここから頂上まで大斜面が広がる。
 へろへろになりながらも、頂上着10時10分。入山が容易な祓川からは100名以上が登ってきており、狭い頂上は混雑だ。こちらルートは我々の他に1パーティだけなのに・・。
 10時50分、滑り出し。ザラメ雪の一面のバーンで、ウワサ以上のフラットな素晴らしい斜面だ。自由なルート取りで、皆が思い思いの斜面に突っ込む。
 15分程で標高差550mを一気に滑り降り唐獅子小屋前で祝杯となった。
唐獅子小屋前でご満悦  その後往路を戻り、大清水小屋に12時15分帰着。今回は登り5時間、下り1時間半。やはりスキーの機動力は絶大だ。
 昼食後、車に13時40分に戻り、鳥海山では定番の温泉、鳥海荘へ。重曹成分の多いヌルヌル湯の露天風呂からは、先ほどの鳥海山百宅ルートがわずかに見え、改めて感激ひとしおだ。
 次は地元の名物の岩ガキ。遊佐町のヤマサ鮮魚店の店先にビールを持ち込み、店主にむいてもらった岩ガキでグビグビ。じゃんけんで負けた斎藤さん、運転よろしくです。
 そして地元B級グルメは何といっても酒田ラーメン。魚だしに自家製麺が特徴だ。地元友人に教えを乞い、ワンタンラーメンで有名な花鳥風月へ。プリプリの海老ワンタンがまた絶品だ。
 ということで今日の幕営地の山形自動車道の寒河江SAへ。ここはハイウエイオアシスになっており、駐車場は公園風で閑静だ。そしてそのすぐ脇には、朝6時から営業している温泉施設がある。明日は朝風呂だ、ということで早めの就寝となる。
 6月4日(月)、何と今日は第1月曜日で風呂の定休日とのこと。がっかりしながら6時出発。空いた高速道路を走り、都内解散は午前11時。
 1時間の滑りのために3日もかけた、ゴーカ山行。日々お忙しいオジサマ方、しっかりのリフレッシュとなりました。


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