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沢登り・叶津川木ノ根沢
CHIAKI

山行日 2012年10月27日~28日
メンバー (L)深谷、金子、高木、土肥、飯塚、橋岡、戸田

 えっちんと来た八十里越えから5年・・・。
 八十里越え周辺の沢を検索するものの、あまり記録がなく様子がわからない。ちょっと不安もあったが、今回のメンバーは『どこでも楽しくビバーク隊』なので、まぁどうにかなるだろうで出発した。
 浅草岳登山口に車を停めて、木ノ根沢橋まで歩くこと1時間半。  5年前に来た時は静かな道だったが、今回は八十里越えの工事で大型車両が引っ切り無しに走っている。立派なトンネルも出来て、ずいぶんと立派な道が出来つつあるようだが、この道が完成してしまうと静かな昔道の八十里越えと素朴な只見が変ってしまうんだろうなと少し淋しい気がした。
 大麻平登山口からトンネルを2つ過ぎると木ノ根沢橋で、ここが入渓地点。明け方、曇りだった天気も、青空が広がり暖かい日差しが広がってきた。この時期の沢なので、さすがに水は冷たいが、浸かっても向う脛くらい迄で、ほとんどがゴーロ歩きなので寒さは感じない。
 出発してまもなく、極上のヒラタケを発見。さらに進むと、なんと巨大な倒木にナラタケがビッシリ生えている。これで今宵はキノコ三昧を楽しめる!
 その後もナメコとムキタケ少々が採れて、のんびりおしゃべりを楽しみながら歩くこと2時間。20m2段の滝が現れた。真夏なら直登してみたいところだが、この時期濡れたくないので左岸を高巻き。この滝を過ぎるとすぐに660mの二俣に到着。
2段20mの滝  本当は、このまま本流を詰めたかったのだが、明日の天気が悪いことと下山の八十里越えも道が崩壊していて時間がかかりそうなので、今回は左俣を遡行することにした。
 この先テント2張りが張れそうなところがなさそうなので、少し早いが、右岸のちょっとした高台を整地して幕場と焚き火の準備を始めた。
 さ~て、大量のキノコが採れたので今夜はご馳走です。焚き火を囲み、おろし和え、炒め物、炊き込みご飯、豚汁・・・。どれも天然キノコたっぷりの贅沢料理と大量のお酒で、恒例の焚き火大宴会に突入♪
 日も暮れて程よくお酒が廻った頃には、お待ちかねのリンダ登場!中州のステージでの妖艶なリンダの激しい舞に、空から、えっちんが笑い転げて落ちてくるんじゃないかと思うほど盛り上がった。
 翌日ゆっくりめの朝食をとっていると、予想通り、ぽつぽつと雨が降ってきた。
 左俣は、昨年の豪雨の影響と思われる倒木と土砂で埋まっているところが多く、膝までもぐるような泥沼もあった。途中、美しい小さなすだれ滝もあり、本来は癒し系の美しい沢だったのだろうと思う。
左俣を進む  1時間半程で八十里越えの木ノ根峠の登山道に出た。普通は登山道に出たら沢装備を解除するのだが、八十里越えの、水はけの悪い泥沼道を知っている私たちは沢靴で下山を始める。
 ここから先は、えっちんと来た思い出がいっぱい詰まった道だ。
 みんなでワイワイガヤガヤ思い出話をしながら下山する。熊が出るんじゃないかと熊鈴を持ってきたが、賑やかなガールズトークで必要なかったみたいだ。
 しばらく行くと登山道は土砂崩れで山肌がごっそりと抉られていた。昨年の豪雨の威力に驚く。その先も土砂崩れで登山道が崩壊しており、木ノ根沢を遡行するより大変だった。松ヶ崎まで来ると木ノ根沢の滝が見える。色とりどりの鮮やかな紅葉と小さな滝がなんとも美しい。ここから見る山々の紅葉は、北アの涸沢の紅葉をも凌ぐほどの美しさである。今回は崩壊してしまった登山道に、通常の1.5倍近い時間がかかり結構ヘトヘトになった。みんなの口数が少なくなってきた頃、やっと大麻平登山口に到着。

木ノ根峠にて

 5年前はここから延々と歩いたんだっけ・・・。タクシーを呼ぼうにも電話がなく、だんだん日が暮れて、途方に暮れながら歩いていたけど、意を決したY子が通りかかった軽トラをヒッチハイク。親切なおばさんに駅まで送ってもらって・・・。
 そう、いろいろな想い出が、たくさん詰まった八十里越え。また、たくさんの思い出が加わりました。

〈コースタイム〉
【10月27日】 浅草岳登山口(8:00) → 大麻平登山口(9:00) → 木ノ根沢橋(9:30) → 2段20m滝(11:20) → 二俣(11:30)
【10月28日】 二俣(7:30) → 木ノ根峠(9:00~30) → 浅草岳登山口(14:30)

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