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ハイキング・日暮山・御場山・荒船山
さとう あきら

山行日 2012年11月17日~18日
メンバー (L)佐藤、勝部

 前夜、勝部さん宅で荷物と自転車をピックアップして出発した。今回は秘密兵器の自転車を持参し、ふふふ、下りで、しっかり楽をしよう、という魂胆なのだ。
 横川SAで仮眠後、翌朝、軽井沢ICより和美峠を経由して小平集落に入る。ここに車を置き、自転車にまたがり日暮山(にっくらやま)を目指す。これは上信越自動車道が頂上直下を貫く軽井沢ICすぐ西側の山だ。北側登山口は軽井沢の別荘地だが、部外者立ち入り禁止としている。そのため実質南側からしか登路はない静寂の孤峰である。
 出発した集落内の道は自転車をこいだものの、直ぐに登りとなり自転車を押す。オジサンパワーは情けない。そのうちに林道の傾斜も増し、もう自転車を押すのもいやになった。秋枯れの灌木の間に自転車をデポし、徒歩で林道を登る。う~む、自転車の負担は結構大きいなぁ。結局合計約1時間半歩きとなり、林道終点の登山口にやっと到着だ。ここからの道は登山者が稀なためか、落葉に深く埋もれている。雑木林の急登をこなし、9時半、頂上到着。浅間山や軽井沢の別荘地がよく見える一方、足元の高速道路は全く見えず幸いだ。
 その後、自転車デポ地まで戻り、さあ下りだと意気込んでサドルにまたがるが、林道は意外に傾斜が急。しかも非舗装の路面ではタイヤが右に左にと滑り全く快適下りとは言えない。それでも鮮やかな紅葉の中、かなりの時間短縮で車に戻った。
 昼食後の本日2山目は御場山(おんばやま)。こちらも同様に自転車を押して林道を進む。登山口が分からず行きすぎてしまう失敗もあったが、ほぼ予定通りに登頂でき、静かな冬枯れの山からの展望を楽しんだ。それにしても麗しい紅葉のもと、谷あいに点々と見える集落は、つつましくも美しい。チョコケーキの上にパラパラと降りかけた銀のツブツブのように光っている。いや、コーンスープに内気そうに浮かんだ乾燥パセリ程度かなぁ。
「熊に注意」がアチコチに  今宵は明日の山行の下山地となる内山峠に幕営することにした。車で近づくと、峠の直ぐ手前で大きな黒い動物が道路を横断して茂みに入っていく。ええっ、と勝部さんと顔を見合わせる。犬よりは大きいし、イノシシの感じではなかったし、熊に注意の看板もさっきあったし、ひぇ~。やっぱり熊だぁ。結局、その峠に何事もなかったようにテントを張り、のん兵衛オジサンたちの夜は、いつものように更けていった。
 翌日は、自転車をこの内山峠にデポし、車で山の反対側の相沢登山口へ。ここから荒船山を縦走し内山峠に下山したのだった。ふっふっふっ、今度こそ自転車で快適下りだ。距離10km、標高差600m。しかも舗装道路。走り出すと、うひゃあ、これは痛快。自転車をこがなくても、どんどん進むぅ。自転車を、わざわざ持参した甲斐があったというものだ。30分程の超快適走行で下の部落到着となり、軟弱おじさんの刹那的享楽は、おしまいとなった。
 近場の観光として、夫婦岩を見学。直径4mと2m程の丸い岩が大岩の上で寄り添うように留まっている。どうして出来たのか不思議です。この付近一帯は下仁田ジオパークに指定されており、他にも逆転地層や風穴などの見どころも沢山あるようです。

紅葉の林道下りは楽しい夫婦岩

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