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ツェルト山行・鷹ノ巣山
江島 沙織

山行日 2013年5月28日~29日
メンバー (L)江島、三澤、杉本

 ツェルトを買ってみたものの、いざというときがくる前に一度試してみようと思い、今回の山行を企画しました。場所は近くに水場と避難小屋がある鷹ノ巣山に決めました。当日はビバークを想定して、いろいろなテストもしたので、まとめてみました。実際ツェルトで泊まると予想以上に快適で、緊急時用と思っていましたが、もっと積極的に使用していいものだと感じました。

■ 山に入る前に
(1)底部の紐を結んでおく。(本結び)
(2)張り紐を付けておく。(4~5mを2本)
(3)ツェルト泊と決めているときは、ポール・ペグを持って行くとよい。

■ ツェルトをとっさに使う
(1)緊急時(急な雨や寒冷地での休憩)に1人でかぶって使用 ⇒ 縦にして足からすっぽりくるまる。この時、事前に底部の紐を結んでおかないと、被れないので注意。
(2)緊急時に複数人でかぶって使用 ⇒ 横にして足からくるまる。底部を重ねないと雨水等が入ってくるので注意。
(3)内部で折たたみ傘をさしてみる ⇒ 内部空間が広がり快適。
(4)ポンチョのように被る ⇒ 今回のツェルトではベンチレータから顔は出せなかった。ポンチョで使用できると表記されたツェルトならOK。

緊急時にかぶってビバーク

■ツェルトでビバークする
(1)ポールを使用した場合 ⇒ ストックの持ち手を逆さまにして、貼り紐はプルージックで結んで60度に張る。小枝、石をペグ代わりに使用する。
(2)立木を使用した場合 ⇒ 10~15mの細引きが必要。スリング、カラビナも必須。
(3)ポールがない場合 ⇒ 枝で代用可能。
(4)サイドリフターを使用すると内部空間が広くなり快適。  ツェルトはテントではないので、より快適に過ごすにはきちんと張ることが重要。底辺の固定とポールの高さ調整が大事。ちゃんと張らないと天井が落ちてきたり、結露で身体が濡れたりしてしまうことも。

底辺をきちんと長方形にすることが重要!

■ おまけのテスト
(1)メタ
 お湯を沸かすことが可能
 メタ、マッチ、ロウソクは最低限の非常装備として携行するとよい(ガス、ガスヘッドよりもかなり軽量化がはかれる)。
(2)エマージェンシーシート
 体を包み、シートが開かないようにスリング等で縛るとよい。ぺらぺらのシートだが、かなり暖かい。汗は逃げないので、シートを取ると汗冷えするので注意。開封していないシートであれば、傷病者の傷口を感染予防で覆うことができる。
(3)着火材
 ガムテープでテスト。端を短冊状に裂いて使用する。ガムテープをストックに巻いて滑り止め(グリップ代わり)としてもよい。使うときはそこから剥がす。牛乳パックでも代用できる。非常装備として入れておくのもよい。


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