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縦走・奥日光の山
飯塚 陽子

山行日 2013年6月8日~9日
メンバー (L)飯塚、小幡、三澤、森田(純)

 奥日光にはまだ登っていなくて気になっている山と湖があった。新緑の6月初旬頃に奥日光に咲くという、ズミの花も併せて見られたらいいなぁと思い例会に出してみた。ギャル枠を多めに見積もっていたが、参加者はベテランメンバーの面々であった。
 前夜、駒込に集合し三澤車で光徳牧場近くまで入り、小宴会後就寝。

【6月8日】
 昨晩から小雨が降りだしたが、朝もまだ降り続いていた。夜はわからなかったが光徳牧場駐車場に咲く白いズミの花が満開であった。本日は、奥日光の山(三山)を踏破してこの駐車場に戻ってくる予定とし、三澤車に不要な荷物をデポして出発。
 駐車場から太郎山の登山口まで裏男体林道を2時間程歩く。鳥の囀りや新緑が鮮やかな森林を横目に見ながらの林道歩き。途中、橋の工事現場もあったが問題なく歩ける林道ではあったが、長い・・・。いい加減林道歩きに飽きた頃、志津林道分岐に到着。そこから太郎山登山口までは20分ほどであった。このあたりにはまだシロヤシオも残っていて、また青空も広がりだし、なかなか幸先のよいスタートとなった。
 さて登り始めてすぐにシャクナゲの花が我々を迎えてくれた。暫く満開のシャクナゲの咲く緩やかな小径を、ベテランメンバーらしい幅広い? 話題で盛り上がりながら快適に登っていく。ところが途中からロープ付のかなりの急登な道となり、全員が無口になって必死に登ったが、それを越えると目の前に男体山がドーンと現れた。ちょっとしたガレ場を通過し、お花畑という地名の(花は全くない)草原状の火口原を過ぎ、その先を更に登っていくと太郎山山頂に到着した。山頂はわりと広く、眼前に迫力ある男体山、そして水面がキラキラと輝いてる中禅寺湖の素晴らしい景色が広がっていた。また、山頂には新旧2つの祠が並んでいた。男体山に見守られながらヤセ尾根を辿り30分程で小太郎山に到着。ここも景色が素晴らしい。その後は、ハガダテ薙分岐を目指してかなりの下降となるが、その分岐はわからずに鞍部まで下りてしまった。現在通行禁止のハガダテ薙なので、既に踏み跡らしきものは消えてしまったのだろうか。
 太陽が降り注ぐ中、鞍部から緩い登りを経て山王帽子山に到着。あまり展望は得られなかったが静かな山頂だ。ここからはひたすら下山となる。山王峠からの下山道は、鳥の囀りが美しく響き渡る森の中で、その声に刺激を受けた?O氏も負けじとその囀りに答えていた。
 また、途中で出会った登山者に教えてもらった、ヒメハルセミというハルセミの種類であるセミの鳴声も響き渡っていて、こんなに凄い大合唱は初めて聞いた。下山後は、駐車場近くのステキなミズナラの森の中に設置されているテーブルで宴会。ここでもBGMはヒメハルセミの大合唱だった。純子さん食当の夕食、夏ご飯(シラス・梅干・ミョウガ入)とけんちん汁が絶品だった。

【6月9日】
 朝から快晴となる。この日は山登りというよりも切込湖・刈込湖から湯ノ湖を周遊するという湖巡りのハイキングである。
 以前積雪期に、クロカンで切込湖・刈込湖を周遊しようとしたのだが、道に迷い敗退してからこの湖が気になっていたので、今回このコースも例会に入れていたのである。朝早起きして、昨日下山してきた山王峠分岐まで登り返す。早朝から歩き出すのは静かでやはり気持ちいい。
 山王峠分岐から単調な道であったが、青色の切込湖が見えた時は神秘的に感じた。
 誰もいなかったので湖のほとりまで下りてしばらく休憩。水量はずいぶん少ないようで、多いと隣の刈込湖と繋がりができるようだ。
刈込湖にて  刈込湖からは、多くの鳥の写真家たちとすれ違い、みなさん大きなカメラと双眼鏡を抱えていた。我々は早々に下山して湯ノ湖に下りた。天気がいいのと時間が早かったので、湯ノ湖から戦場ヶ原を歩いて駐車場に戻った。戦場ヶ原はやはり人が多かったが、ここを歩いたのは何十年ぶりだったし、思いの外、景色もよく気持ちよく歩けた。2日目はハイキングとなってしまいましたが、ベテランメンバーの皆様にお付き合いいただき、ありがとうございました!
 日光は、都内からそんなに遠くない距離だし、まだ登っていない魅力的な山々が残っているので、今後また出かけてみようと思った。

〈コースタイム〉
【6月8日】 光徳牧場駐車場発(6:30) → 志津林道分岐(7:50~8:05) → 登山口(8:30) → 太郎山(11:15) → 山王帽子山(13:40) → 光徳牧場駐車場(15:50)
【6月9日】 光徳牧場駐車場発(6:00) → 山王峠分岐(7:00) → 湯元(10:00) → 湯滝(10:50) → 小田代橋(11:30) → 駐車場(12:40)

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